3月22日号紙面:EHC 2038年までのプロジェクト「オイコス計画」推進 全世界の全家庭に福音文書を
EHC 2038年までのプロジェクト「オイコス計画」推進 全世界の全家庭に福音文書を
「すべての家庭に、福音文書(トラクト)を通してイエス・キリストを証しする」を使命に、国際本部をアメリカに置き、世界189か国と地域でその実情に応じ働きが行われている「Every Home for Christ(EHC)=全国家庭文書伝道協会=。EHCでは今、2018年から38年までに、全世界の全家庭に福音文書を届ける「オイコス計画」が進んでいる。2月には、EHC発祥の地である東京・渋谷に、各大陸のコンチネンタルディレクターが結集。計画推進のためにミーティングを持った。最高執行責任者のタナ―・ピークさんに、オイコス計画について話を聞いた。【中田 朗】
「昨日、渋谷交差点に行き、その周りを歩き、一緒に集まって15分ほど祈った。ここでEHCがスタートしたんだと。私たちは原点に戻って今回、この場所に集まったのです」。タナ―さんは、満面の笑顔でそう話す。
オイコス計画は、「神様が私に与えてくださったビジョン」とタナーさんは語る。「国際部を担当し始めたのが16年。若いリーダーとしてその働きに就いたが、前の世代がやってきたことをもとに、何か新しいことをしようと。EHCは180か国以上で活動しているが、世界地図を見ながら、全世界の人に福音を伝えたらどうか、という思いが与えられた。そしてスタッフと一緒にExcelでスプレッドシート(計算表)を作り、どこに何世帯あり、何人が住んでいるのかを調べることから始めました」
17年夏、スプレッドシートに人口、国の状況、38年までの人口成長率など、221か国の情報を入力。「その人たち全部に福音を伝えるには、どのくらいかかるんだろうと。最後に入力したイエメンは、自分がクリスチャンであることを公表できない国だった。今はできないが、福音を必要としている人たちだな、と思った。世界の状況を見て、20年ですべての家庭に福音を届けるのは不可能ではと思われた。でも、主はそのことを願っておられる。この地上のすべての人に福音を伝えたいというパッション、信仰を見て、神様は喜んでくださったと思う」
18年5月に5回ほど集まりを持ち、ビジョンを共有し、話し合い、各ディレクターにそれぞれの国の計画を立ててほしいと依頼し、19年1月から正式にスタート。「データーベースを作って、どの国でどのように始めるか、どんなものを配布するか、計画を入れている。私のところには180か国から情報が入ってきている。その計画は国や地域の実情によって変わったりします」
19年から、世界各国のトラクトや小冊子をデジタルライブラリーにもしている。「世界には何千種類ものトラクトや小冊子がある。そのそれぞれの国が持っている情報を送ってもらい、デジタルライブラリーにする。そうすると世界中の人たちが見られるので、これがいいなと思えるものをピックアップし、使用することができる。トラクトだけでなく、弟子訓練の本や祈りの資料などもある」
いろんなデジタル技術を駆使するEHCだが、一方で「全戸配布のスピリットは変わらない」と強調。「一軒一軒訪問して手渡すのが基本だ。19年は150か国で1億5千300軒に配布した。1か月で9万5千人が各家庭を回ってくれた。その結果、千600万人が『イエス様のことをもっと知りたい』と応答してくれた。主はすばらしい」
「日本の宣教はチャレンジが多いと聞いている。ある人が5万の教会が生まれれば日本が変わると言っていた。日本の1億2千万人、5千340万世帯に福音が届くよう祈ります」と約束した。