7月19日号紙面:クリスチャン・キャンプ場 コロナ禍で運営危機 祈り続ける輪を広げて クラウドファンディングサイトに各祈祷課題
クリスチャン・キャンプ場 コロナ禍で運営危機 祈り続ける輪を広げて クラウドファンディングサイトに各祈祷課題
クリスチャンのキャンプは信仰を養い、受洗の決心や献身を考える貴重なひととき。次世代を励ます場として大事にしてきた教会も多いだろう。だが今回のコロナ禍を受けて、春先からそれらを中止せざる得ない状況が続き、全国のクリスチャンキャンプ場の経営は大きな打撃を受けている。そんな全国のクリスチャンキャンプ場のために祈りの輪を広げ支援をしようと、「クリスチャンキャンプクラウドファンディング2020」(Shttps://karashi-dane.com/2020/07/01/camp/)を「日本クリスチャンキャンプ協議会」(=CCI/J、佐々木昇代表)が立ち上げた。【高橋良知】
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同クラウドファンディング(CF)は、キリスト教専門クラウドファンディングサイト「KARASHIDANE」に掲載。CCI/Jに加盟しないキャンプ場も含め21のキャンプ場が祈祷課題を挙げ、うち16が金銭的な支援を募っている。また動画で各キャンプ場の写真やメッセージなどを伝えている。
CFは、500万円(一口3千~10万円)が目標。手数料を除き、キャンプ場ごとの常駐スタッフの割合で均等に分配。各キャンプ場への直接の献金振込先も掲載している。
「まず祈りの輪を広げることを第一にした。独自の支援体制があり、CFには不参加のキャンプ場からも祈りの課題をいただいた。全国のキャンプ場の経済的な損失は少なくとも1億円はすると思うが、実際それ以上だと思う。各キャンプ場の状況はそれぞれ違うので、今回のCFが各キャンプ場を祈るための入り口となればと思う」とCCI/J事務局の担当者は語った。
各キャンプ場の祈りの課題からは、コロナ禍の収束に加え、元々新築改修の予定が変更されること、台風など以前の災害の影響が残っていること、記念事業などを予定していたこと、維持費、利用者の安全、スタッフの給与などの課題があげられる一方、「創造的な試み」や「希望の証」への期待、「ふさわしい時の再開」や「宣教の働き」が進むよう願う思いも述べられている。
「多くのキャンプ場では従来から単体では経営が困難で献金で支えられていた。コロナ禍でさらに打撃を受けて、今年やっていけるかどうか、というキャンプ場もあるかと思う」と鈴木さんは言う。
一方、近年いくつかのキャンプ場で利用者が増えてきたという実感もある。「団塊世代の孫世代に信仰継承によってで子どもたちの増加がみられる。さらに教会単体でのキャンプを始めたが、現在は奉仕者や参加者の減少により開催が厳しくなり、またキャンプ場に送ってくださっている教会が増えているのではないか。今後の少子化も大きな影響を与えると思うがキャンプ宣教の働きはまだまだ教会が期待してくださっている働きだと思う」
「コロナ禍という一時的な状況だけではなく、これからもキャンプ場を10年、20年覚え続ける祈り手が与えられたら」とも願っている。
「キャンプは、御言葉を伝える場となり、献身者を生み出す働きの一端を担ってきた。キャンプに関わってきた献身者たちが日本中にたくさんいる。これからも日本宣教のために、日本の教会に仕えていくためにキャンプ場の働きを祈りと支援によって続けさせてください」と話した。
今回祈祷課題を挙げたのは21のキャンプ場(ウェブサイト参照。[不参加]はクラウドファンディング不参加や「直接献金先記載無し」)