【連載】「地球を滅ぼす者たち」への審判 環境と教会を考える③ “創造の季節”を生活に

聖書と祈りを土台に、環境問題への警鐘を鳴らす全世界規模のキャンペーン「創造の季節」(Season of Creation、https://seasonofcreation.org/)が9月1日から10月4日まで実施される。環境意識や持続可能性のテーマに日本の教会でどのように取り組めるか。連載で考える。前回に続き山口希生氏(日本同盟基督教団中原キリスト教会牧師)が聖書の観点から寄稿する。

環境問題に取り組むべき、聖書的土台(その2)    
山口希生(日本同盟基督教団中原キリスト教会牧師)

2終末とは何か?

先週号で、ヨハネ黙示録が展望する「終末」とはどんなものかを再考すべきだ、と書きました。そこで、ヨハネ黙示録の終末観を捉えるためのカギとなる一節を取り上げます。

諸国の民は怒りました。しかし、あなたの御怒りが来ました。死者がさばかれる時、あなたのしもべである預言者たちと聖徒たち、御名を恐れる者たち、小さい者にも大きい者にも報いが与えられる時、地球を滅ぼす者たちが滅ぼされる時です。(11・18)

「聖書 新改訳2017」(以下新改訳2017」)では「地」となっているところを、ここではより明確に「地球」と訳しました。終末とは「地球を滅ぼす者たちが滅ぼされる時」です。終末は神が現在の地球を滅ぼす時ではありません。むしろ、神が「非常に良かった」と喜ばれたこの地球を壊す者たちを滅ぼす時です。
こういうと、「いや、黙示録には『以前の天と、以前の地は過ぎ去る』と書いてあるではないか」という疑問を持たれるかもしれません。天地が過ぎ去る、という表現は新約聖書の他の箇所にも出てきます。この疑問については、この表現を天地の取り換え(replacement)、すなわち古い世界を廃棄し、新しい世界をゼロから創造する、という具合に理解すべきではない、、、、、、、、

2020年8月2日号掲載記事