8月9日号紙面:【8・15特集】沖縄 「終戦」後も続く「負の連鎖」 インタビュー・ 内間清晴さん
沖縄 「終戦」後も続く「負の連鎖」 内間清晴さん(沖縄キリスト教平和総合研究所所長)
7月に沖縄在留米軍基地で相次ぎ新型コロナウイルス感染者が発生。沖縄キリスト教学院大学では、再開していた対面授業を急きょ遠隔授業に戻し、教員は対応に追われた。
米国の感染者数は世界最大規模。沖縄と米国が直結する関係があらわになった。日本の国土面積のうち0・6%の沖縄に7割の米軍基地が集中する。基地にまつわる事件は後を絶たない。
同学院沖縄キリスト教平和総合研究所の内間清晴さんは「日本で唯一の地上戦となった沖縄戦では、県民の4分の1から3分の1の尊い命が失われ、焦土化した沖縄の復興には多くの方々の苦労があった」と話す。
内間さんの叔父は、沖縄戦で自決した。「他の兄弟や祖父らは県外に避難していたが、長男の叔父だけが、沖縄師範学校に残っていた。祖父は晩年まで後悔し、私にはいつも『叔父の遺志を継いで教師になってくれ』と話していました」。内間さんの母も戦火の中を逃げまどった。花火の音を聞くのすら嫌がるという。沖縄戦の記憶を鮮明に残す家族は多い。
「戦争が終わったから終わりではない」と強調する。「心の傷は残り、『負の遺産』が連鎖する。トラウマによって正常に生きられず、子や孫に悪影響を与えているケースもあるります」
「戦争は人を人でなくす」と言う。「兵隊に親切にされたこともあったというが、食料を奪われた人、スパイ容疑で虐殺された人、壕から追い出された人、集団自決に追いやられた人がいる。、、、、、、