エチオピア北部紛争 危機に陥る子どもたちへ ワールド・ビジョンが緊急支援

国際NGОワールド・ビジョン(WV)は、紛争の影響を受けているエチオピア北部のティグレ州において支援活動を開始した。
エチオピアは、昨今の新型コロナウイルスの影響前から、長年続く不安定な降雨による局地的な洪水や干ばつ、バッタなどの大量発生に見舞われ、さらに近年は民族間対立による武力衝突で300万人超が故郷を追われるなど、既にエチオピアの情勢はひっ迫。そこに今回の戦闘が加わったことで、更なる人道危機が起こった。

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2020年12月7日の国連人道問題調整事務所(UNOCHA)の報告によると、激化した武力紛争、インフラの破壊、数十万人にも及ぶ国内避難民の出現をきっかけに約5万人近くが難民となり、隣国スーダンへ逃れた。
WVは12月9日、1万2千米ドル相当の医療用衛生用品を同州南部の町のアラマタ病院に届けた。現在、同病院は、重度の栄養不良、マラリア、水に起因する感染症の患者で医療がひっ迫している。加えて病院の人員、医薬品が不足し、スタッフの給与すら払えない危機的な状況に陥っており、大半の医療関係者が北の州都メケレに逃れていった。(2面に続く