「一つの教会」「祈り」「絆」が大事 私の3.11~10年目の証し⑥

「あなたは東日本大震災発生時、どこにいて、何を思いましたか…」。東日本大震災10年を迎える2021年、震災の体験や記憶の継承をテーマに、3組4人にインタビューをした6回目。次世代に伝えたいことを聞いた。【高橋良知】

【東日本大震災振り返りシート】
○地震発生時、どこにいて、何を思いましたか
○揺れが収まってから、まず何を思い、どのような行動をしましたか
○教会の人々や周囲の状況、被害報道を知り、どのように思いましたか
○どのように避難し、過ごしましたか
○どのように救援に導かれ、働きを続けましたか
○どのような祈りを思い出しますか
○どのような聖書の言葉を思い出しますか
○どのように礼拝をしましたか

▷震災について何を覚えておきたいですか
▷これからの世代に伝えたいことは何ですか

宮城県気仙沼市の嶺岸浩さん(保守バプ・気仙沼第一聖書バプテスト教会牧師)が、支援活動を通して学んだことは、「愛と絆(かかわり)の大切さ」だった。そして「震災の中、教会は車の両輪のように、隣人に寄り添う支援活動と福音を伝える二つの使命を再確認した」と言う。

次の世代に伝えて行きたいこととして、三つを挙げた。一つ目は、「教会は一つであり、キリストにあって世界中の教会とつながっているということ」。「被災し、困難の中にある地域教会に対して、多くの教会や支援団体がキリストにある愛のゆえに支援をしてくださった。この愛の応援とつながりを決して忘れてはならないということです」

二つ目は、「多くの教会や支援団体はボランティア活動する人たちを派遣するにあたり、多くの祈りを持って送り出してくださっていたこと」。「背後にあって執り成しの祈りの大切さを思わされました」

三つ目に、「時間をかけて隣人に寄り添う絆(かかわり)を大事にしなければならないということ」。「このことなしに福音宣教の働きは前進することができないのではと思う。愛のボランティア活動はその大切さを教えています」。2015年4月に新会堂が建ち、教会活動が続く。「皆様の祈りと支援により、与えられました」と感謝する。

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岩手県大船渡市を拠点に活動したジェント・マイカさん(JECA・つがる福音キリスト教会牧師)は、3・11いわて教会ネットワークのスタッフで大工職の経験がある人とともに、日用品の制作、リフォームなどの働きを仮設住宅の人々に無料で提供した。、、、、、、

2021年2月28日号掲載記事