【関西だより】「すべての命を大切に」呼びかけ こうのとりのゆりかごin関西

関西セミナーハウス活動センター主催の修学院フォーラム「いのち」第1回「すべての命を大切にNPO法人こうのとりのゆりかごin関西の理念と現状」が3月13日、会場とZoomを併せて開催された。
講師は「こうのとりのゆりかごin関西」理事長で京都大学名誉教授、日本カトリック医師会名誉会長の人見滋樹さん。2016年に、思いがけない妊娠に悩む女性のための相談事業、こうのとりのゆりかご設置施設の支援、性教育と生命尊重教育、特別養子縁組・里親の推進事業等を行う「こうのとりのゆりかごin関西」を立ち上げた。

人見滋樹さん

人見さんは命はかけがえのないものであると前置きし、こうのとりのゆりかごでは中絶大国と言われるほどの日本の現状に警鐘を鳴らし、命を助けるため多角的な支援を行っていると説明した。
電話相談員による相談は神戸、高槻、芦屋、大阪各市で行い、産婦人科医や助産師、看護師、弁護士ら専門家によるサポートもある。高槻病院と淀川キリスト教病院と連携し、緊急時に備えている。経済的理由での堕胎が母体保護法で容認されているため、その条項の削除を要請する要望書も菅総理に提出した。
現在コロナ禍で十代の子どもたちの相談が増加しているという。
「子どもが被害者や加害者にならないためには、年齢に応じた性教育が必要。現在、ゆりかごの基本理念に沿った性教育教材を開発中です。子どもは社会の財産。社会の皆で育てていきたいものです」
講演後、活発な質疑応答があり、主催者側から「今日の講演を新しい命を考えるきっかけにして」と、呼びかけがあった。