国際NGO「オペレーション・ブレッシング・インターナショナル(OBI)」(ドナルド・トムソン日本本部代表)は、津波でメガネを失ったり壊れた被災者対象に無償の視力検査を行い、一人ひとりにぴったり合ったメガネを作ってあげるメガネの支援活動「アイ・クリニック」を被災地を行っている。

 宮城県気仙沼市内の仮設住宅、公民館で1月27縲・9日、専門の検眼士による個別の視力測定が行われた。市内の階上中学校仮設集会場には290世帯ある仮設住宅から被災者131人が詰めかけ、個別の検眼が予定より2時間延びるほど賑わった。
 メガネを作ってもらいに集まった被災者は、震災から11か月近く経つにもかかわらず、近くにメガネ店がないため度の合わないメガネで我慢していたり、100円ショップの老眼鏡で間に合わせていたという人がほとんど。「メガネをかけた時、一人ひとりの笑顔、喜び方がみな違う。その姿にいつも感激します。また頑張ろうという気持ちが伝わってきますね」とOBI日本スタッフの清水哲さんは言う。
 OBIは、テレビ伝道者パット・ロバートソン氏により1978年に創設された米バージニア州に本部を置く国際NGO。東日本大震災直後から支援活動を開始しており、アイ・クリニックは宮城県気仙沼市、石巻市、塩竃市 浦戸諸島、南三陸町、女川町、岩手県陸前高田市、大槌町など34か所で行われ、これまで3千を超えるメガネを被災者に提供している。
 また、津波によって船を失った漁業者に和船を寄贈するプロジェクトや、いかりなどの漁具や什器、OA機器などの支援も行い、被災地の漁業者に感謝されている。(中田 朗) 
 OBIのホームページURL http://objapan.org/

写真=専門の検眼士による個別の視力測定の様子。