日本同盟基督教団130周年記念大会で朝岡氏講演 「感謝と悔い改め」経て前に
(1面続き)日本同盟基督教団(朝岡勝理事長)宣教130周年記念大会のテーマは「ARISE & GO」(ヨハネ14章31節)。午前中はZoomを使い、小グループの祈り会、子ども集会、青年集会が開かれた。午後は「ここまで」と「これから」の二つの全体集会をYouTubeで配信した後、Zoomの小グループで分かち合った。夜には28の多様な分科会を実施した。大会内では同教団の宣教の土台と指針を確認する「宣教130周年宣言」(以下「宣言」)が読み上げられた。朝岡氏の二つの講演は「宣言」に触れながら歴史と未来を語った。
【高橋良知】
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集会冒頭では石田敏則氏(日本福音同盟理事長)と大嶋重徳氏(前キリスト者学生会総主事、鳩ケ谷福音自由教会牧師)が祝辞した。石田氏は「日本同盟基督教団は、規模、組織から言っても、教団内であらゆる働きを完結できる。神学的課題、社会問題にいち早く発信し、キャンプや青年宣教の働きも盛んだ。一方超教派の働きにも必ず加わり、積極的に担う。これからも福音派のオピニオンリーダーとして、労していただくことを願ってやまない」、大嶋氏は日本同盟基督教団の集会でのかかわりを語り、「キャンプで奉仕する東京基督教大学の先輩をみて、献身し、TCUに入り、奉仕する。そのような献身の喜びの流れがある。しかしそれは昨日今日できたことではなく、130年にわたり諸先輩方の奉仕で脈々と築かれたもの」と述べた。
朝岡氏は10年前の120周年大会時に東日本大震災が直撃し、翌年に改めて121周年大会を実施したことを回顧し、「こういう時代の中で私たちは宣教を続けた。できないことを嘆くよりも、できることを探して果敢に取り組みたい」と述べた。
130年を記念するにあたり、「振り返ることと仰ぎ見ること」と「覚えることと忘れること」の二つの視点を挙げた。「これまで歩んできた道のりと、主の言葉に従って生きる姿勢を確認したい。覚えるべきことがあると同時に、こだわって縛られ続ける必要のないものもある。しばしば美化された過去に引き戻されそうになる。忘れるべきものは忘れ、受け継ぐべき信仰の遺産を確認したい」と勧めた。
全体集会1「ここまで」で朝岡氏は、ピリピ1章3~5節から「最初の日から今日まで」と題して話した。獄中にいたパウロの状況に触れ、「獄中最大の奉仕は祈り。自由が制限される中でも、自由に語り、歌い、願い、感謝し、とりなし、主を待ち望めるのが祈りの世界のだいご味だ。なかなか感謝できない現実もあるが、まず最初に感謝しようと決心することが大切。これは恵みの先取り」と勧めた。
(このあと朝岡氏は、全体集会1で「悔ひ改めから感謝を」、全体集会2で「完成を目指して働く」と語ります。2021年10月10日号掲載記事)