「音楽の力で祖国助けたい」ソプラノ歌手オクサーナさんウクライナ支援コンサート
「今こそ音楽の力で、祖国ウクライナを助けたい」。そう語るのは、在日ウクライナ人クリスチャンで、ソプラノ歌手、民族楽器バンドゥーラ奏者のオクサーナ・ステパニュックさんだ。オクサーナさんは、4月7日のポーランド大使館での支援コンサートを皮切りに、4、5月、各地でウクライナ支援コンサートを行う。
祖国を支援するコンサートを開こうと思ったのは、まさに2月24日。祖国の現状を思いながら、「私に何ができるのか。今、必要なことは何なのかを考えた時に、ウクライナ支援コンサートを開こうと決心しました」。
首都キエフから南約80キロにあるキエフ州スィニャワ村の出身。森や畑のある自然豊かな村だ。今もその村に留まり続ける両親とは、SNSで連絡が取れているという。「日本に呼び寄せたかったが、留まると。きっと大変だろうなと、私のほうが泣きそうになった」
来年、来日20周年を迎えるオクサーナさんは、これまで700以上のリサイタルを日本で行ってきた。2010年からはオペラ歌手としても活動。コロラトゥーラと呼ばれる最も高い音域を歌う歌唱力で、ヴェルディ作曲「椿姫」のヴィオレッタ役など大役を務めている。
リサイタル、オペラだけでなく、チャリティーコンサートも精力的に行ってきた。スリランカ、カンボジア、フィリピンなどでチャリティーコンサートを開催すると共に、東日本大震災後は、福島支援コンサートなど、被災地支援のためのチャリティーコンサートを毎年行ってきた。そんなオクサーナさんにとって、今回は祖国ウクライナのためのチャリティーコンサートとなる。
「日本ですばらしいキャリアを作れた。日本全国のファンの皆様には本当に感謝している。私はこれまで音楽の力でいろんな国を助けてきたが、今回はファンの皆様の力を借りて、祖国を助けたい」と語った。
ウクライナ支援コンサートの予定は以下の通り。◆4月7日、東京・目黒区の駐日ポーランド共和国大使館で。◆10日、長野県松本市のキッセイ文化ホール(中ホール)で。◆30日、東京・大田区のアプリコホールで。◆5月25日、東京・三鷹市の三鷹市芸術文化センター風のホールで。◆27日、東京・八王子市の学園都市センター多目的ホールで。◆31日、埼玉県熊谷市の熊谷文化創造館月のホールで。
開始時間はすべて午後2時から。チャリティーコンサートの収益金は、オクサーナさんの両親、親戚を通じて、支援を必要とする現地の人々に届けられる。コンサートの詳細はオクサーナさんのフェイスブックサイト(URL https://www.facebook.com/stepanyuk.oksana)にアップされる。
ウクライナ支援のための寄付金希望者は、【振込先】三井住友銀行国立支店 普通7903688、ステパニュック オクサーナ。