「今日水が戻ってきました!」ウクライナ船越宣教師報告 2022年11月24日
ウクライナの船越真人宣教師から現地の情報が11月24日に編集部あて寄せられた。一部編集して掲載する。
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オデッサでは今日水が戻ってきました!ハレルヤ!みなさまのお祈りに感謝します。引き続き、電力の回復のためにもお祈りください。
昨日、私たちの教会の3名の兄たちがマリフカ教会のトイレ工事の続きのために出発しました。その際、ベレズネゴバトエという村(ニコラエフとヘルソンの間)にも行き、貯水タンクを届けることができました(この村には一度視察に行き、その際に福祉担当の方にお会いすることができ、その方から貯水タンクの必要性を知らされました)。HOPEニコラエフの祝福のために続けてお祈りください。
現在、HOPEウィンターの準備をしています(12月5日からのスタートを目標にしています)。この状況の中ですべてのHOPEプロジェクトが豊かに祝福され、用いられますように。みなさまの尊いお祈りに心から感謝しています!
今日で2月24日から始まったウクライナにおける戦争は10ヶ月目となりました。今まで主が私たちをウクライナで守り、導いてきてくださったことに感謝するとともに、愛するみなさまの本当に尊いお祈りとご支援に心から感謝いたします。
9月からスタートした四つのHOPEプロジェクト(HOPEニコラエフ、HOPEオデッサ、HOPEソルジャーズ、HOPEスクール)は主の導きの中で現在も継続されています。みなさまのお祈りとご支援に心から感謝いたします。
HOPEニコラエフ:
ニコラエフはオデッサの東120kmの地点にある都市です。2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まってまもなく、クリミア半島から進軍してきたロシア軍がヘルソンを制圧しました。ロシア軍はそのまま西に進んで、ニコラエフ続いてオデッサを制圧することを目論んでいましたが、ウクライナ軍がニコラエフとヘルソンの間でロシア軍の進軍を食い止めたため、そこで長い間、激戦が行われていました(この間、ニコラエフは多大なダメージを受けました)。そこに住む人々は住居を失い、安全な日常生活を失って避難しなければなりませんでした。ニコラエフの北部に広がっている村々にヘルソン、ニコラエフさらに東のドンバス方面からも多くの避難民の方々が避難してきておられます。HOPEニコラエフはその方々に支援物資と福音を届ける働きで、オデッサ教会から約10名のチームが2週間に一度(土曜日)ニコラエフ北部の8つの村々で支援物資(食料、医療用品、日常用品、玩具、そして聖書)を配布しています。同時に、その8つの村々の中心となっているマリフカ村では月に一度、子供たちのための「一日キャンプ」を行ない、賛美、ゲーム、聖書の学びからなるプログラムを行なっています。毎回約60名の子供たちが集まり、楽しい時間を過ごしています(子供たちはこの「1日キャンプ」を本当に楽しみにしてくれています)。この「一日キャンプ」を冬の間も継続できるように、現在、マリフカ村の教会にトイレを設置するプロジェクトを行なっています。11月23日にはニコラエフからさらに東(ヘルソン寄り)の村(ベレズネガバトエ)に貯水タンクを届けることができました。主が導かれれば、さらにHOPEニコラエフの範囲を広げていきたいと願っています。続けてこの働きの守りと祝福をお祈りください。
HOPEオデッサ:
被占領地となっている地域や激戦地となっている地域から多くの避難民の方々がオデッサに来ておられます。その人々に食料を配布することによって教会を通して主の愛を届ける働きをしたい、その願いからHOPEオデッサがスタートしました。現在、日曜礼拝の後に食料配布をしています。そのため、食料を受け取る人々の中から日曜礼拝に参加する人々も起こされています。その中から信仰に導かれ、救われる人々が起こされていくように、ぜひ続けてお祈りください。
HOPEソルジャーズ:
私たちの教会からも4名の兄弟たちが兵役についています。その兄弟たち、さらに教会員の家族、知人、友人で兵役についている人々に救命具・防護具を提供することを通して、いのちをかけて国を守っている人々に私たちの感謝・敬意と主の愛を伝えたいという願いからHOPEソルジャーズが始まりました。戦場で戦っている彼らのいのちが守られ、1日も早く戦争が収束することを心から願うばかりです。
HOPEスクール:
HOPEプロジェクトに携わっている教会員たちの子供たちの学習を支援するために始まりました。9月から新学期が始まりましたが、オデッサの学校はほぼすべて対面授業が不可能な状態で、オンラインでの授業となっています。しかし、停電が頻発しているために、そのオンラインでの授業も十分にはできない状況です。そこで、子供たちを教会に集め、教師の資格を持っている教会員たちが子供たちの学習をサポートするためにHOPEスクールが始まりました。(子供たちは毎日HOPEスクールを楽しみにしています。)
HOPEウィンター:
11月11日についにヘルソン市が奪還され、解放されました。これはウクライナにとって大きな喜びであり、朗報でした。しかし、恐れていた通り、これに対するロシア側からの「報復」が起こり、ウクライナ全土のエネルギーインフラに対する大規模なミサイル攻撃が行われました。戦場で優勢に立てていないロシアは、そのような非人道的な攻撃によってウクライナの民間人が冬を越すことが困難となる条件を作り出し、ウクライナ人の戦意を喪失させ、さらには大量の難民を発生させ、さらにはそれらの難民の受け入れ先となるであろうEU諸国のウクライナ支援に対する足並みを乱そうと企てているものだと見られています。さらに11月23日にもウクライナ全土に大規模なミサイル攻撃があり、ウクライナ中の送電網が破壊され、多くの町々で断水にもなりました。寒さが日増しに厳しくなる中、人々の不安は高まるばかりです。そんな中、私たちは新しいHOPEプロジェクト、HOPEウィンターを始めるように導かれています。12月5日(月)から2月の最後までの冬の3ヶ月間、午後5時から9時まで、教会を「明るく、暖かく、楽しい」場所として準備し、人々(子供たちも)が集まってともに夕食をし、ともに賛美し、ともにみことばによって励ましを受け、ともに交わる空間と時間とするプロジェクトを準備しています。(現在、教会ではHOPEスクールが朝8:15から夕方5:00まであります。12月5日からはHOPEスクールのすぐ後でHOPEウィンターが始まり、5時から6時まで夕食、6時から7時までみことばの分かち合い、7時から9時まで自由な交わり、という予定です。)このプロジェクトを通して暗くなった街に希望の光が、そして寒くなった街に主の暖かさが教会を通して表され、これを通して主の愛に触れられ、救われる魂が起こされ、神の家族が成長し、子供たちにとっても生涯忘れ得ないような素晴らしい冬となることを心から願っています。どうか、関わるすべての働き人のために特にお祈りください。
いつも愛するみなさまの尊いお祈りとご支援に心から感謝しています。みなさまの上に主の祝福が豊かにありますように、心から祈っています。
船越真人・美貴