「イースターは桜色」VIP大阪
キリスト教の2大行事はクリスマスとイースター。クリスマスは日本文化に定着したが、イースターの認知度はまだまだ低い。「イエス・キリストが十字架刑から3日目に復活されたことを祝うイースターこそ福音のエッセンスが詰まっていて、キリスト教で最も重要な行事」と語るインターナショナルVIPクラブ関西会長の持田明広さんは、日本人にぜひその存在と意味を知ってもらいたいと、4月10日のVIPクラブ大阪定例会で「さくらソングとイースターソング」を催した。
「イースターの時期はちょうど桜の季節と重なる。日本には「花は桜木、人は武士」という格言や桜ソングというジャンルがあるくらい、日本人は桜好き。イースターソングと比較検討することから、イースターのすばらしさを知ってほしい」と、ユニークな企画を打ち出した。
「おそらく世界で初の試みでしょう」
音楽はクリスチャンシンガーの吉村美穂さん、上原ヨシュアさん、ピアノの野田常喜さん。合間に持田さんが解説した。コブクロの「桜」、福山雅治「桜坂」、森山直太朗「さくら」など、上原さんの達者なカバーに会場は聴き惚れた。さらにAKB48の「桜の木になろう」を吉村さんが歌うと、まるで別の歌みたいと、客席はうっとり。「うるわしの白百合」「なんという朝」などイースターソングも負けてはいないが、持田さんが指摘するように、イースターの賛美には「さくら」のことばがひとつも出て来ない。
「これではいつまでもキリスト教は外国の宗教と思われて、日本人に受け入れてもらえない」と、今回を機に上原さんに「さくら」を入れたイースターの新曲を作ってもらったと報告。上原さんが「桜イースター縲彝ising縲怐vを初披露した。
持田さんは日本人の桜好きを「いっせいに盛大に咲く花の美しさと、散り際の潔さに魅かれるのでは」と分析する。
「厳しい冬の後に喜びをもたらす桜。イースターもイエスの苦しみと人々の悲しみの後にもたらされた歓喜。その共通点はあっても、決定的に違うのは散る花のはかなさに人生を重ねる日本人の美意識と、イエスの復活によって人類に永遠の命が与えられたという点。決定的に異なる価値観がそこにある。私は日本人だって本心は永遠に生きられるようになりたいと望んでいると思う。いくつかの桜ソングの中にも、別離、再出発と共に、永遠への憧れが歌われているのもその表れだと思うのです」
持田さんは「十字架と復活はペア。イエスの十字架の死が自分の罪の身代わりだったということが魂でわかれば、復活がわかってきます。まずイエスの十字架が自分の罪のためであったということから信じてほしい」と、呼びかけた。会場では涙を拭う人もあった。(藤原とみこ)