ウクライナの船越真人宣教師から現地の情報が2月23日に編集部あて寄せられた。一部編集して掲載する。

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2月24日はウクライナ侵攻が始まって1年になります。
この1年間、ウクライナのために、そしてオデッサ教会、HOPEプロジェクトのために多大な忍耐と愛をもって祈り支え続けてくださっているみなさまに、心から感謝をしています。みなさまのお祈りとご支援がウクライナの人々にとって、そして私たちにとってどれほど大きな励まし・支えであり続けたか、言葉だけではとても言い表すことはできません。

この1年間、私たちは想像を絶する悲しみ、怒り、絶望、それを引き起こしてきた破壊、喪失、惨状を目にしてきました。特に5月から始まったHOPEニコラエフと9月から始まったHOPEオデッサを通して、文字通りすべてを失って途方に暮れる人々に関わりながら、その人々にかける言葉さえ見当たらない無力さを痛感してきました。

比較的爆撃被害が少ないオデッサでさえも、経済が破綻し(港が機能せず、輸出入業が麻痺、停電のために製造業はストップ、観光業は壊滅状態)、子供たちの教育も、教育関係者の多くが国外へ避難して人材不足、頻発する空襲警報のために対面授業が不可能となり、オンライン授業も停電のためにしばしば中断され、仮に教育を受けられたとしても、この国・この町で本当に仕事をしていくことができるのかという不安、そしてその状態を生み出している戦争がいつまで続くのか(徐々に終息するのか、あるいは悪化し、長期化・泥沼化してしまうのか)まったく先が見通せないことから来る計り知れぬ不安と恐れ、閉塞感に、人々は疲れ切っています。

そんな中で西側諸国でも「ウクライナ支援疲れ」が指摘されることによりますます心細さを感じざるを得ない中、忍耐と愛をもってウクライナのために、そこでの宣教が前進し、人々が救われ、教会を通して神にある希望を人々が受け取ることができるように絶えず祈り、根気強く支え続けてくださっているみなさまの愛に本当に心から感謝しています。

12月から始まったHOPEウィンターは、今日(2月22日)80日目をもって終了します。この3ヶ月間、このプロジェクトを通して多くの人々が主にある温かい交わりを経験し、本当に励まされてきました。心から感謝します。HOPEスクールでは8名の子供たちが教会での学びを続けています。HOPEソルジャーズでは、今戦場にいる兵士たちへ救命具を提供すると同時に、オデッサの病院で治療を受けている負傷兵たちへのサポートをしていきます。さらに、帰還兵とその家族を支援していくために教会として必要な準備を始めています。

いつまで続くか分からない戦争を通して、この恐ろしい闇の中で教会が真の光となることができるように、そしてやがて始まる復興に備えて主の導きと知恵をいただきながら一歩一歩前進していきたいと心から願っています。

私たちは2月24日オデッサを出発し、日本に一時帰国し、4月13日にオデッサに戻ってくる予定です。その間、主がオデッサ教会を守ってくださるように、そしてウクライナに1日も早い終戦と回復と癒しがもたらされるように、教会がそのために備えることができるように、続けてお祈りください。
愛するみなさまの愛に心から感謝しています。みなさまの上に主の祝福が豊かに溢れますように心から祈っています。

船越真人・美貴