「今日はウクライナの独立記念日です」ウクライナ船越宣教師報告2023年8月24日
ウクライナの船越真人宣教師から現地の情報が8月24日、編集部あて寄せられた。一部編集して掲載する。
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今日8月24日はウクライナの独立記念日です。
そして、昨年の2月24日に戦争が始まって、ちょうど1年半となります。
8月24日は私たちにとって、もう一つの特別な意味があります。
去年の8月24日、ベリカ・ビーガン(ウクライナ西部の村)に避難していた私たちの教会の教会員が全員オデッサに引き揚げ、オデッサに残っていた教会員たちと再び一つにされた記念すべき日でもありました。あれから1年間、本当にいろいろなことがありました。そんな中で、オデッサでの私たちの群れが守られ、主に導かれてきたことを思い返し、本当に深い感謝の思いで心がいっぱいになっています。
去年8月にオデッサへ引き揚げたその翌月の9月からは、HOPEオデッサがスタートしました。
オデッサという街は、ウクライナでも特に被害が大きい東南部において唯一ロシア軍の榴弾砲の射程距離に入ったことのない街です(今年の7月からは港湾都市として激しいミサイル攻撃の標的にされるようになってしまいましたが)。さらには、ロシア語を話すウクライナ人(ウクライナ東南部に多い)にとって疎外感のない街として、多くの避難民の受け入れ先となってきた街でもあります。
HOPEオデッサは、このようなウクライナ東南部(ハリコフ、ドンバス、ヘルソン、ニコラエフなど)からオデッサに避難してきている避難民の方々に、私たちの教会をベースとして食料、衣服などを提供しつつ、福音を届けるという働きです。この働きを1年間、続けてくることができました。みなさまの尊いお祈りとご支援に心より感謝しています。
また、その少し前の去年の5月からスタートしたHOPEニコラエフとHOPEソルジャーズの働きも今日に至るまで継続してくることができました。
HOPEニコラエフ(ニコラエフはウクライナ語読みではミコライウ)は、ヘルソンとニコラエフの間の激戦地からニコラエフ北部の村々に避難している方々に食料・水・衣服・医薬品を届けると同時に、地元の教会を支える働きとして去年5月に始まりました。
HOPEソルジャーズは、私たちの教会から兵役に就いている兄弟たちとその仲間たちに防護具と救急道具を提供することから始まった働きです。
これらの働きのために絶えず祈り支援してきてくださったみなさまに心から感謝しています。
今年9月(来月)から、それぞれの働き(HOPEオデッサ、HOPEニコラエフ、HOPEソルジャーズ)をさらにパワーアップさせていきたいと願っています。
HOPEオデッサでは、食料支援させていただいている方々へのより緊密な伝道と霊的フォローアップを深めていきたいと願っています。お祈りください。
HOPEニコラエフでは食料支援に加えて、現地(マリフカ村、イングルカ村、コスタチカ村)の諸教会の働き、特にホームグループの強化に貢献していきたいと願っています(すでにその働きは始まっています)。HOPEニコラエフ・チームの働きの祝福をお祈りください。
HOPEソルジャーズでは、防護具と救急具の提供に加えて、オデッサにある病院(アレクサンドラフカ病院)との連携を強めつつ、入院中の負傷兵の方々への物質的・霊的な支援を強化しています。この働きが、将来の「帰還兵とその家族への支援活動」につながることを強く願っています。どうか、ぞれぞれのHOPEプロジェクトの祝福をお祈りください。
今年6月末から行ってきたHOPEサマー(一週間単位の日帰りキャンプで、トータルで8週行いました)を8月18日にすべて完了することができました。みなさまの尊いお祈りとご支援に心から感謝します。このキャンプの開催中には、ザポリージャ原発で「事故」が発生するかもしれないという危機が高まったり、オデッサへの五日間にわたる恐怖の集中ミサイル攻撃があったりなど、さまざまな出来事がありました。それでも奉仕者チームはキャンプを中断させることなく最後までHOPEサマーができたことを心から感謝しています。みなさまのお祈りに心から感謝します。
ウクライナ東南部では引き続き領土奪還のための反転攻勢が続いています。ウクライナに供与されている武器などが限定されていることから、世界が期待した通りのスピードでは作戦が進んでいないことに歯痒い思いをしますが、領土奪還は確実に進展しています。そのような中、ロシア軍によるウクライナ各地(ドニプロ、リヴィウ、チェルニヒウ、レニ、ザポリージャ、ロムニ、そしてオデッサなど)へのミサイル攻撃が頻発し、多くの一般市民が犠牲となっています。また、ドニプロ川での渡河作戦に伴い、その作戦の拠点ともなっているヘルソン市への爆撃はさらに熾烈なものとなっています。
一日も早く、ロシアが武力による領土拡張の野望を捨て、侵略を中止し、ロシア軍をウクライナの領土から自国へすみやかに撤退させることによってこの戦争が終結し、ロシアの兵士たちもウクライナの兵士たちもともに、無事に自分たちの家族が待つ家に戻ることができますように、そして、捕虜たちが解放されて祖国に戻ることができ、国外へ避難しているウクライナ人たちが安心して故郷へ戻り、ウクライナでの本格的な復興が始まっていくことができますように、心から願っています。
敬愛するみなさまの本当に尊いお祈りとご支援に本当に心から感謝しています。
みなさまの上に主の祝福が豊かにありますように、オデッサより心から祈っています。
船越真人・美貴