「終末を目指して理想を追求する」宗教の霊性と日本国憲法が響き合う。『東アジアにおける日本の使命 平和憲法に見るキリスト教的霊性から』(私市元宏著、地引網出版、千100円、四六判)は90歳の英文学者が、聖書と欧米思想を参照して憲法を読む。アジアの先人たちも紹介する。

 


関東大震災から100年。『関西学院大学神学部ブックレット15 災害とキリスト教』(関西学院大学神学部編 金菱清・芦名定道・小田部進一・日下部遣志・森分望共著、キリスト新聞社、千650円税込、A5判)では、突然の喪失と「幽霊」現象、ドイツの「想起の文化」、災害での教会協力、「子ども食堂」などの事例や考察を紹介。芦名氏は災害の背後にある「人工リスク」としての環境破壊に触れ、隣人愛を「自然」(被造物)へ拡張することを勧める。
9月から「被造物の季節」が始まった。

 

古代教父による注釈書『オリゲネス 創世記説教』(小高毅・堀江知己共訳、日本キリスト教団出版局、3千520円税込、A5判)は、字義的、霊的、倫理的な聖書解釈をして、創世記と新約、現在をつなぐ。

 

 

『聖書の動物よもやま話』(堀内昭著、教文館、2千200円税込、A5判)は、聖書記述と生態のみならず、各動物をめぐる中東、中国、日本の文化、宗教にも言及。食料・環境問題にも触れる。

動物の権利や倫理的配慮の拡張について『動物という隣人 共感と宗教から考える動物倫理』(鬼頭葉子著、新教出版社、5千995円税込、A5判)が哲学、法、宗教において起きた変化を、共感、肉食、権利などの視点で整理。人間中心主義を乗り越える動物への「隣人愛」を考察する。

 

「聖絶はひどい」「初詣はダメ?」…『焚き火を囲んで聴くキリスト教入門』(大頭眞一と焚き火を囲む仲間たち著、いのちのことば社、千430円税込、四六版)は、素朴な疑問を簡単に白黒つけない。神学者、専門家と対話し、「思い込み」への「気づき」を促す。

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