11月5日号1面:バイブル・アンド・アート4年ぶり美術展開催 〝分断〟から〝一致〟へ
クリスチャンアーティスト53人が作品展示
「B&A美術展2023」(バイブル・アンド・アートミニストリーズ〔B&A〕主催)が10月17日から22日まで、東京・目黒区の目黒区美術館区民ギャラリーで開催された。2019年以来4年ぶりの公募展で、テーマは「With…再び これまでとこれから」。53人のクリスチャンアーティストが、絵画、彫刻、写真などそれぞれの作品を出品した。
B&A代表の町田俊之氏は、今回の美術展の意図についてこう語る。「新型コロナウイルス発生以来、B&Aは『With(ウィズ)─共に』というテーマを掲げ、クリスチャンとして、アーティストとして、どのように生きてゆくべきか問い続けてきた。今一度、私たちの生活に本当に必要なWithに心を留め、この4年間途切れていたもの、忘れていたものに再び会い、さらにつながり、求め続けていきたい」
初日はギャラリー会場でオープニング礼拝が開かれ、町田氏が創世記1章31節、2章1節から「ご覧になる神」と題してメッセージ。「この4年間は分断の世界だった。人と人とが離れ、一緒に集まれなかった。戦争も起こったが、それも分断だ。しかし、神様は分断ではなく一致を願っておられるのではないか」
「神様はご自分の創られたものを見て『良かった』(1・31)と評価された。この言葉はヘブル語でトーブと言い、『美しい』 という意味もある。神様は美を創造され、美を評価される方だ」
「皆さんの作品も、この会場に展示され、見られて初めて完成する。一つの作品の中には、見えるものに見えないものが加えられている。その加えられたものに共感すると、人々はそれを見て感動する。イエスという目に見える存在を通して、目に見えない神様を知ることができるように、皆さんの作品を通して人々は神様を知ることができる」と語った。
続いて、稲垣久和氏(東京基督教大学名誉教授)が挨拶。「芸術は、神様が人間に託された文化命令だ。神様が『この地を治めよ』と命じられた中には、美しい世界を描くと同時に、すばらしい神様の栄光を現すことも含んでいる。だが、人間の堕落によって、文化命令がゆがめられてしまうこともある。それを回復させてくださる力は、やはり神様から来る」と語った。
礼拝後は、内覧会が行われ、各クリスチャンアーティストが出展作品の説明をして回った。
今回の美術展には、14人が初出展し、その中には、B&Aの活動で救われた方もいた。町田氏は、「直接伝道ではないが美術好きな人たちが集まり、クリスチャンでない人にも福音を聞く機会が与えられ教会に導かれる。クリスチャンもこの働きにより信仰が高められる。そんな文化の働きの一つと思っている」と語った。
(2023年11月05日号01面掲載記事)