世代、国、民族をこえた有機的な宣教協力の取り組みが進む。10月に世界、アジアの福音同盟の大会が連続した。日本の諸教会に投げ掛けるものとは。

〝真の友情〟と〝協力〟が強調 WEA・新進リーダーサミット

武田さん(左)。AEAユース委員長のヒルデイさん(インド)、WEA副総主事のリンさん(ドイツ)らと友情を深めた

10月16~26日に、インドネシア・ジャカルタにて世界福音同盟(WEA)のELS23(新進リーダーサミット)とアジア福音同盟(AEA)のACML40(別記事参照)という二つの大会が続けて行われた。ELSには世界各国より45歳以下の新進リーダーが、ACMLには主にアジア各国から福音同盟の代表者がそれぞれ300人ほど招かれ、一部は双方に参加した。

両大会では共通してヨシュア記3章4節(「あなたがたは今まで、この道を通ったことがないからだ」)を中心聖句に掲げ、ポストコロナ時代における「教会」、「宣教」、「キリストの弟子づくり」、「次世代」、「リーダーシップ」、「宣教協力」の在り方を再考し、新たな神の展望を祈り求めた点で福音同盟として歴史的な集会となった。

南アジアや東南アジアからも多くの兄弟姉妹が集い、例えばELSにはインドネシアで千人の学生を有するキリスト教大学の42歳の校長など、大きな責任を担う者も少なくなかったが、それぞれ謙遜ながら熱い宣教の情熱を持ち、新時代には教会の真の宣教協力が不可欠だという共通認識を強めた。

筆者はローザンヌ運動の関係者でありながら、ACMLにて「多世代協働リーダーシップ」というテーマで発表する光栄な機会をいただいたが、福音同盟とローザンヌ運動という二つの世界的な宣教活動が大宣教命令のために一致しようとする強い思いに感銘を受けた。
両大会でホットなトピックは「宣教協力」と「真の友情」だったが、ローザンヌ運動の潮流とも合致していた。世界とアジアの教会では実に多様な働きがなされているが、すべては「一つの」神の御国という同じ目的を共有していることが浮き彫りにされた。
今回の交わりを機に、来年3月、埼玉で行われるローザンヌ運動・日本YLG(若手リーダー)大会にはWEAやAEAの関係者もゲストとして参加する導きが与えられた。十字架の福音と御霊の働きによって、神ご自身がキリストのからだである教会の一致に導いておられることに、畏れと希望を見出すこととなった。(レポート・武田考平=米国・フェイス・バイブル教会牧師

 

AEA40周年 ACML40開催 「新たな地形」六部門始動

ACML40の参加者たち

 

アジア福音同盟(AEA)40周年記念大会=写真上=がACML40として、10月23~26日に、インドネシア・ジャカルタ郊外のセントゥル国際会議場で開催された。日本から日本福音同盟関係者4人とローザンヌ関係者一人の計5人が出席した。1983年に発足したAEA(当時の名称はEvangelical Fellowship of Asia)はイスラム教、ヒンズー教、仏教が根強いアジア諸国にあって、各国福音派諸教会の前進に伴い、大きな成長を遂げてきた。今回はアジア18か国の福音同盟関係者、世界福音同盟から約300人が参加した。

二日目の夜には40周年感謝会が行われ、すでに引退されたり、天に召されたAEAのリーダーの方々への感謝の時がもたれた。創設期から長くAEAに尽力されたジュン・ヴェンサー牧師から挨拶があった。2016年から議長を務めた植木英次牧師への感謝が述べられた。

今大会の主題は、「新たな地形でのアジアの教会と宣教(Asia Church and Mission in a New Landscape=ACML)」であった。新型コロナウイルスによるパンデミック、AI技術の発展、SNSの浸透、グローバル化の加速により、アジア世界は大きな変化を経験している。そのような変化の中でアジア全体は新しい地形を形成している。アジアの福音派諸教会は今後、どのような課題と向き合い、協力していくのかが話し合われ、ネットワーキングが行われた。

参加者は毎朝、ワーシップチームによる礼拝、C・B・ サムエル牧師による聖書講解からみことばに養われた。基調講演では、アジアの現状と教会、宣教、リーダーシップ、全世代間協力についてまた①教会、②デジタル技術、③宣教、④神学教育とリーダーシップ、⑤ユース、⑥ファミリーの六つのプロジェクトが始動し、それぞれ発表が行われた。

グローバル化が進む中、日本の教会がアジアの教会と協力関係を強め、大きな成長を遂げてきたアジアの教会から学ぶことは多くある。日本の教会もまたアジアのキリストのからだの一部であることを改めて実感した大会であった。
レポート・岩上敬人=日本福音同盟総主事

2023年11月19日号 01面掲載記事)