「教会への表情柔らかくなった」 岡田氏 半年間の支援活動振り返る 全キ災主催第5回情報共有会議

全国キリスト災害ネット(全キ災)主催の第5回能登半島地震キリスト教関連団体情報共有会議が7月9日、オンラインで開催され、被災地で支援活動してきた牧師らが活動報告を行った。

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最初に、関西キリスト災害ネットワーク副代表の足立学氏が報告。「祈りはワークリーダーの判断で行われるが、お寺の現場でも祈っていたのが印象的だった。祈りが積まれているのを感じた。一般のボランティアができない仕事をクリスチャンがしていることで、現地の人々にも喜ばれている。そんな心が柔らかくされている中で参加させていただき感謝だった」と語る。

「暑さを心配されている方もいると思うが、ハードルを上げずに参加してほしい。私としては月に最低1週間は行き、ワークリーダーの負担を減らしたいと願っている。ボランティアが参加できる道が整えられることを願っている」と話した。

続いて、東海福音フェローシップ(TEF)災害対策委員で、6月にハンガーゼロ巡回牧師に就任した佐味健志氏が報告。「ハンガーゼロ大阪事務所独自の働きとして、韓国人教会と協力し、プルコギ弁当150食分を、病院の医者、看護師、被災者に定期的に配っている。『おいしい』と、大変喜ばれている。TEFとハンガーゼロの連携支援として、視察2回、ボランティア8回のチーム派遣でのべ54人が参加した」

「地域教会だけではなかなか動けず、ハンガーゼロだけでも人員が足りない。だが連携することにより、持続的な支援ができている。経験者がリピーターとなり、リピーターがリーダーとなって奉仕するという形で、次につながっている。賜物の献身的な活用、財政の確保にもつながっている」

今後の支援と課題については、⑴年末までのボランティアチームの継続派遣、⑵第2回能登半島地震支援祈祷会(7月26日、キリスト聖書学園〔CBI〕、対面オンライン併用)の開催、⑶CBI「憐れみインターンシップ」(8月26~30日)開講を挙げた。特に⑶では「CBIが神学生を被災地に送る。それを授業の単位として認める。TEFとハンガーゼロの協働で実行する」。最後に祈りの課題として▽さらなる人材の発掘、▽委員会の充実、▽霊的一致、を挙げた。

石原靖大氏(いのりんジャパン代表)は、「5月半ばから珠洲市飯田町で、津波被害に遭った家屋再建の働きをしている」と報告。「飯田町の地域は、床上、床下浸水に遭っても自宅を再建しようという方が数多くおられ、そういうお宅に対し、泥出し、消毒といった支援をしている。応急処置として、床下に消臭効果のある竹炭(岡山県真備町の竹林を伐採し加工したもの)を入れている。これまで16軒着手しているが、地域住民の口コミでどんどん広がっている。岡山大学との協力で、廃材を一輪差しなどの器に加工して被災者に戻すプロジェクトも行っている」と報告した。

岡田仰氏(能登ヘルプ代表)は、半年間の活動を振り返り、「教会に対する地域の人たちの表情が柔らかくなった」と語る。「能登は教会に対し、決して優しい所ではない、、、、、

2024年07月21日号 07面掲載記事)