南海トラフ地震で巨大津波の直撃が想定されている高知県のある四国に関しては、四国キリスト災害支援会(四キ災)事務局の安井光氏(ホーリネス・松山桑原キリスト教会牧師)に話を聞いた。
─2018年に立ち上がった四キ災には現在、25教会が登録。福音宣教会、日本ホーリネス教団、日本アライアンス教団、日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団、日本福音キリスト教会連合(JECA)、日本イエス・キリスト教団、日本同盟基督教団、単立教会など様々な教団教派の教会が加わっている。会長は万代栄嗣氏(福音宣教会・松山福音センター牧師)、書記は後藤一都氏(アライアンス・北条希望の丘キリスト教会牧師)、会計は私。愛媛県だけでなく、香川県にはJECA・国分寺キリスト教会(原一牧師)、徳島県にはアッセンブリー・徳島神召キリスト教会(井桁正巳牧師)、高知県にはホーリネス・高知グレースチャーチ(佐伯真牧師)と各県に担当教会が備えられている。
四キ災では毎年2、3月に防災セミナーを開催し、7月にはオンラインで会議をしている。四キ災のLINEグループには20教会が登録され、何か起きた時にはすぐにやり取りができる。四キ災には入っていないが、約100教会にはメールが送れるようになっており、台風や大雨の時には「被害はありませんでしたか?」というメールを送っている。現在、愛媛県、香川県の6教会にそれぞれパンの缶詰100個、保存水10ケースを備蓄しており、発災時、被災地に近い教会が現地にワゴン車一台分の支援物資を運ぶ手はずになっている。
だが、一般の方々に支援ができるほどの力がまだないので、災害が起きた場合、まず被災教会の支援、さらに被災した信徒宅への支援と広がっていくことが予想される。どこの教会が支援拠点になるかは災害時に探っていくことになる。
四国には、全四国クリスチャン修養会、太平洋放送協会(PBA)の放送伝道協力会、2026年開催予定のウィル・グラハム大会に関わる先生方も四キ災に参加しており、その超教派のつながりが発災時の大きな力となるだろう。─

2024年09月01日号 06面掲載記事)