「今後の災害支援について」をテーマに、9月30日から10月1日まで、千葉県市川市の山崎製パン総合レクリエーションセンターで開催されたキリスト全国災害ネット(全キ災)主催の第10回全体会合では、四つのセッションを開催。市來雅伸氏(能登ヘルプ支援リーダー)は、「人材をいかに育てるか」をテーマに発題した。(10月20日号で一部既報)

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「能登ヘルプを見ると、そこには様々な人材が関わっている。だが、反省を込めて今感じていることは、人材を育てて来なかったんだなということ。南海トラフ地震や首都直下型地震を考えても、みんなで人材育成をしていけたらいいなと感じている。本日は人材を、コーディネーターとワークリーダーの二つに絞って語りたい」。最初に市來氏はそう語る。

コーディネーターについては、「あくまで私見」と断りつつ、「チームの責任者で全体のバランスを見る人」と定義。「被災者とチーム、協力者とチームの緩衝材になること。チームメンバーは、被災者と直接現場で関わりを持つ。現実を目の前にした時、いろいろやってあげたくなると思う。だが、支援チームはそこでしっかり働きを続けることが大事。長期的支援を考えた時、無理をさせられない。被災者とチームの間に入り、判断する。支援物資を送ってくれる協力者との調整の役割も担う。被災者にも目を向けるが、視点はチームにある。必要なのは決断、責任、視野だ」

ワークリーダーは「現場活動のリーダー」と定義。「現場活動と言うと、その日に行う活動と思われがちだが、下見をしてニーズを把握し、日程調整する。その上で、ボランティアを率いてそこで活動する。視点は被災者にある、、、、、
2024年10月27日号 04面掲載記事)