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鬼怒川の決壊から一週間が過ぎた9月19日、常総市では、17日から降り始めた雨がやみ、温かい日差しに照らされた。

18日から、関東鉄道常総線が取手方面から水海道駅まで運行を部分的に復旧した。記者は市内の教会関係をめぐった。

都内からは、つくばエクスプレス線と常総線を乗り継いで約1時間。線路から見る限り、被害の様子はあまりない。家々で日差しを求めて洗濯物を干す姿があった。

だが中心部の道を入ると、塩っぽいにおい、鼻をつく消毒のにおいがした。

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冠水した市役所付近の商店、住宅街では、道路脇に畳、家具などが山積みに出されて、あちらこちらで声を掛けあいながら、建物内の清掃、整備をしている姿があった。街角の空き地などには、すでに家財などが集積。トラックも多く往来していた。一度水がしみ込んだ家屋の復旧には困難が予想される。心的なショックもこれからは課題とみられる。

駅から徒歩10分ほどの日本基督教団水海道教会(加藤久幸牧師)では、近隣の同教団の協力で、ボランティア・センターを開設している。新潟、仙台、東京などからの学生やYMCA関係などからのボランティアが集っていた。教会ほか、教会員やその近隣の人々の家屋の整備作業に出動。教会の整備も進めた。

竜ヶ崎教会の飯塚拓也牧師が支援活動の現場を指揮。「復興のペースはそれぞれ。人々の心に寄り添うこと」を大切に「スローワーク」を心がけることを強調した。東日本大震災、中越大地震の経験も生きているという。加藤牧師夫妻も、支援や整理の分別など指示をしていた。出入りの業者の被害のこと、今後のことなど思案している。

関東教区ホームページの情報を発信している。http://uccjkanto.holy.jp/

 

JECA水海道シャローム教会では、東京基督教大学の学生らがボランティアに訪れて、教会関係者の支援をしていた。

教会ブログで情報を発信している。http://blog.goo.ne.jp/jesusissavior

 

単立コミュニティーチャーチ(中田裕一牧師)は、鬼怒川土手のすぐ横に会堂があり、やや上流で決壊があったが、浸水地域からはそれていた。土手は上流にかけて交通規制がされ、近くの学校は浸水をうけた家財などの集積地になっていた。

単立独立水海道教会(岡本壽美江牧師)は、付近まで水が押し寄せたあとがあった。付近の家では清掃活動、近くの自動車整備工場に自動車がすし詰めになり、整備活動が進められていた。

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筑波キングスガーデン(宇都宮和子総合施設長)では、川沿いに住むデイサービスなどの利用者や家族が避難。。認知症や障害を持つ人など、避難所では難しい人々を受け入れた。全職員200人中、50人ほどが自宅で水害を被りながら、仕事をしている。練馬、川越、草加、川口のキングスガーデンからの物的、人的支援、関係する教会からのボランティアなどに助けられているという。従来から冠水地域の在宅ケアをしていた。30年の活動の中で、地域や行政とも良好な関係を持ち、今回の災害でも信頼され問い合わせがあったと話す。