CD「愛と希望のチャリティーCD 祈り」(企画・制作元/愛と希望の音楽委員会)。URL http://christiannel.com/CharitySong.html
CD「愛と希望のチャリティーCD 祈り」(企画・制作元/愛と希望の音楽委員会)。URL http://christiannel.com/CharitySong.html

日韓クリスチャンアーティストらの協力による2枚組、計29曲のオムニバスCD。韓国側「You are Special」は14曲。日本側のテーマは「祈り」で15曲。岩渕まこと&由美子、神山みさ、陣内大蔵、サルーキ=、向日かおりなど、豪華な顔ぶれ。これだけのメンバーの楽曲が集められるには、各アーティスト、出版元の多大な協力があったと思われ、頭が下がる思いがする。

日本側はテーマが「祈り」であることもあり、被災者へ共感的な仕上がりになっている。その代表的なのが、復興支援の働きの為に作られた曲である岩渕まこと&岩渕由美子の「ほほえみの春」(公式サイトにある歌詞をぜひ参照していただきたい)。「これは自然の営みだと/何度言い聞かせても/目の前の悲しみをなくすことはできない」。この歌を聴いていると、米国のクリスチャン・アーティスト、スティーブン・カーティス・チャップマンのCD「Beauty Will Rise」(http://jpnews.org/pc/modules/smartsection/item.php?itemid=50 )が思い出される。「Beauty Will Rise」は娘を亡くした経験から生まれたCDだったが、そういえば、岩渕氏も娘を亡くした経験を持っていると聞いた。それぞれの体験は違うのだから、簡単に「わかる」とは言えないにしても、大きな悲しみ、苦しみを知っている者の言葉として響いてくる。

争いの絶えないこの世界をなお「楽園」と歌うサルーキ=(12曲目)も、このCDの中ではオリジナルアルバムとは違った響きを持って聞こえてくる。「味や色が感じられない」「季節が巡って、頭では分かっても心ではそう感じられない」そんな、悲しみ苦しみの中で傷ついた心に、愛も希望も安易には語れない。

「世界中がいま闇で覆われ/泣き叫び 痛み 傷ついている/何もかもはできなくても祈ろう」「世界中がその愛で満たされ/喜びに溢れ愛し合うとき/何もかもはみな命輝く」。重い現実を前にして、苦しみ、悲しみに会う前には感じられなった、重い「愛と希望」がやはりあるのだなと思う。 【柳 聖生】

CD「愛と希望のチャリティーCD 祈り」(企画・制作元/愛と希望の音楽委員会)
このCDには値段がなく、「購入時、祈りと愛を込めて、自分で決めた金額を義援金として献げてほしい」と同プロジェクト発案者の朴鍾弼(パク チョンピル)氏(東京長老教会主任牧師)。売り上げはすべて東日本大震災の復興支援金、チャリティーコンサート運営のため献げられる。 【募金先】ゆうちょ銀行 記号10050 番号18200511、「愛と希望のチャリティー音楽会」実行委員会。振り込み後、名前、送り先、CDの希望枚数をEメール bbjpark@hotmail.com (朴)まで。

URL http://christiannel.com/CharitySong.html