2017年10月15日号 02面

首都圏では首都直下型の地震を想定して防災について考え協力する教会防災ネットワークが、都内各地に広がっているが、大阪でも特に南海トラフ地震を想定し、クリスチャンの若者たちを中心に防災について考える防災パーティーが行われている。大阪大学人間科学研究科共生社会論稲場研究室で、防災について研究する佐々木美和さん(同盟基督・蛍池聖書教会客員)がレポートを送ってくれた。
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大阪府豊中市において、防災パーティーの第3回目が9月28日、メノナイト・ブレザレン(MB)教団のコーリ&正美ギースブレクト宣教師夫妻の家で行われた。1か月に1度のペースで、今年7月からこれまで3回行われている。様々な教団から大学生の信徒らや神学生、社会人の信徒などが10人ほど集まった。防災パーティー1
この防災パーティーは、もともと、毎週火曜日の夕方に行われていた「防災祈り会」から発展した。東日本大震災を境目に緊急時のかなめとなっている宗教施設について研究している筆者がビジョンをもらい、5月から始まった祈り会である。毎週、大学生や神学生、スタッフなどが集まり、予測されている南海トラフについて少し情報を共有し、最後に祈りたいと思ったことや防災について考えたことを分かち合い祈り合う。「パーティーをすればいいのでは」というアイデアもここから生まれた。
防災パーティーの1度目は、神学生の自宅で、親子を交えて5人ほどの信徒の参加者があった。2度目のパーティーは8月にキャンパス・クルセード・フォー・クライスト(CCC)の大幡ひかり、田畑歩スタッフの家での開催となった。この日は夕方から始め、仕事終わりの社会人や信者ではない高校教師の方も参加。食事を共にし、賛美をした。また、お互いの教会の周辺地図に、それぞれの教会が地域に何を提供できるか、地域においてどのような災害が予測されるかを描いた。防災パーティー2
今回のパーティーでも、長いテーブルを囲む様にして共に食事をし、防災にちなんだ単語のゲームをみんなで楽しみ、南海トラフ地震について筆者がパワーポイントで話し、最後に考えたことやできそうなこと、祈り課題をコメントカードに書いてもらった。
分かち合いの中には、「ボランティアベースは、災害が起きて『から』建てるのは難しい。だから、災害が起こるまで待つ必要はない。私たちは今(平時から)でも、地域に関わっていったり、あらかじめボランティアベースの場所を決めておくことでいざというときにすぐベースが開けるようにしておくことができる」という声や、「日ごろから地域の人と積極的に関わることが、『防災』になるって目が開かれた」という声があった。前者の声は、九州キリスト災害支援センター(九キ災)に9月、ボランティアに行っていたコーリ・ギースブレクト宣教師が、九キ災の戸田潤スタッフから聞いた言葉から出た発言だった。最後にそれぞれが賛美の伴奏のもとで思いを祈り合った。
パーティー3日後には、今後、どう大阪で防災を展開していくか、信徒有志で話し合いをし、高校生も参加した。主の導きを祈りながら前へ進んでいる。