「超教派過ぎ」!? 「リフォユース500」スタッフに聞く1 青年宣教座談会
次世代へのアプローチは、キリスト教会全体が抱える重要課題だ。各教団教派・団体は対策を急ぐ。そのような中、幅広い教派に向けた千人規模の青年宣教大会「リフォユース500」(宗教改革500周年記念教会青年大会)が3月21日、東京・渋谷区の青山学院で開催される。賛美リーダーに中山有太(イエス・キリスト愛の教会牧師)、特別賛美にロックバンドのサルーキ=、ゴスペル・ディレクター中山栄嗣がリードする公募の100人ゴスペル、前夜祭にはロックバンド、ナイトdeライトが登場。福音派あるいは聖霊派の超教派集会だろうか。実は主催は日本基督教団なのだ。【高橋良知】
メッセンジャーも多彩。大嶋重徳(キリスト者学生会[KGK]総主事)、関野和寛(ルーテル東京教会牧師、牧師Rocks)、晴佐久昌英(カトリック浅草、上野教会司祭)、小林克哉(日基教団・呉平安教会牧師)の各氏だ。協賛団体には、青山学院宗教センター、日本キリスト教協議会、日本福音同盟[JEA]青年委員会、日本ペンテコステネットワークほか、各派の協力組織、宣教団体が名を連ねる。
歴史や伝統がある日本基督教団で、いかにして今回の集会が可能になったのか。実行委員、大会スタッフの3人(増田将平=委員長・青山教会牧師、野田沢=大会書記、学生キリスト教友愛会[SCF]主事、田所慈郎=大会スタッフ・富士見丘教会牧師)に話を聞いた。
※2月11日号、18日号、25日号に掲載した座談会をオンラインで掲載します。(取材日=1月23日、場所=東京・杉並区のSCFセンター)
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野田 おー、来ました。
田所 関わっている「ゴスペルナイトNEXT」(2月11日号1面参照)の最後の打ち合わせをしていました。
記者 皆さん揃いました。まずお聞きしたいのは、今回の大会の企画はどのようにして始まったのでしょうか。
増田 始まりは「宗教改革500周年記念事業準備委員会」です。宣言文で、宗教改革の意義を踏まえて、一連の事業を伝道の機会として、カトリックを含めたプロテスタント諸派との協力で実施しようとなり、中高生大会(17年8月実施)、青年大会が決まりました。
野田 これがなければ、今回の大会も成立しなかったと思う。「超教派過ぎ」と。
田所 2000年の「山北宣言」の流れが大きいですよね。
増田 「日本基督教団は21世紀に向けて青年伝道の使命に力を注ぐ件」(第32回教団総会[山北宣久議長・当時])です。実は教団には青年の専門委員会がない。1970年代の教団紛争の混乱のためでした。2014年の教会中高生・青年大会まで約50年間、教団全体での青年集会がなかったのです。
野田 宣言は決意と祈りだった。今回の大会は教団外へ向けた「実質化」だと思う。同時に「内」に向けても誠実でありたい。14年のキャンプの参加者には傾向があったけれども、昨年の中高生大会では、様々な教会に丁寧に声をかけた。スタッフの牧師も、これがなければ出会わなかった人たちが集いました。
増田 教団は合同教会ですが、歴史的経緯もあり、旧教派や神学校の系列など自主団体でまとまることが多いんですよね。
記者 当初から青年大会の具体的なイメージがありましたか。
野田 ゲスト選びはネットワークのある慈郎先生の存在が大きかった。当初から国内外のクリスチャン・アーティストが出演した「セレブレーション オブ ラブwith フランクリン・グラハム」(15年)を見た先生たちから、「あれくらいやった方がいい」という声があった。とはいえ経験のない教団で急にできるものではありませんでした。
増田 超教派でやるつもりだったので、KGKの大嶋先生や東京基督教大学の山口陽一先生を訪問して応援をいただきました。
野田 私は東日本大震災国際神学シンポジウム(お茶の水クリスチャン・センター・災害救援キリスト者連絡会ほか主催)の青年集会をきっかけに、KGKの大嶋先生や小川真先生、JEAの品川謙一総主事とつながりがありました。
増田 昨年の中高生大会にもKGKのメンバーに賛美奉仕をしてもらい、多くの刺激を受けました。
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