2018年03月11日号 02面

 山谷裁判とは、株式会社クリスチャントゥデイ(以下、CT)の異端カルト疑惑をブログで追及してきた救世軍士官山谷真氏を相手取り、CTが2008年に名誉棄損で東京地方裁判所に訴えた民事訴訟である。CT側はブログ記事の表現87か所の削除と損害賠償200万円、謝罪文掲載を請求した。13年に出た判決では、87か所のうち46か所について名誉棄損を認め、賠償金額は95万円が相当、訴訟費用は折半、謝罪文掲載は請求を退けた。

 本紙13年12月8日号は、「クリスチャントゥデイ裁判:名誉棄損“引き分け”東京地裁 謝罪請求は棄却」「『来臨キリスト』疑惑 真実・相当性を認定−世界的組織の関連が解明」の見出しでこれを報道。「異端疑惑」について、判決が、「正統派ではない『キリストの来臨』に関する講義が平成14年当時、東京ソフィア教会において行われていた可能性がある」と認定したこと、しかし「張在亨が来臨のキリストであること」を裏付ける「客観的な証拠はない」と判示したこと、CT側の否定にもかかわらず、「クリスチャントゥデイは、キリスト教メディアの世界的ネットワーク」であり、原告のCTは「上記ネットワークの一部として、日本において『クリスチャントゥデイ』という新聞を発行する組織である」と事実認定されたことを報じた。

 CTは、13年11月13日に「クリスチャントゥデイの名誉を棄損 山谷真牧師に賠償命令」の見出しで記事を掲載。判決が、異端的教義を支持する客観的合理的な根拠といえる資料を認めなかったこと、統一協会から派生したダミー団体だとする記述も「合理的な根拠があるとはいえない」、「カルト団体」だとする記述についても「裏付ける証拠はない」としたことを報じた。14年2月26日の日付で出された「山谷真氏に対する訴訟の判決等について」と題された文書では、「当社の全面勝訴に近い内容と判断しております」と表明していた。

※本紙サイト「クリスチャン新聞オンライン」の異端・カルト」のカテゴリーで、本紙当該記事および、10年12月以降の関連記事を閲覧できる。