今、日本の子どもや若者は、かつてない人身取引、特に性的搾取の危険にさらされているという。その実態を知り、どうしたら性的搾取をなくせるかを考える講座「日常に潜む性の搾取から子どもと若者を守るには」(公益財団法人武蔵野生涯学習振興事業団主催、ノット・フォー・セール・ジャパン〔NFSJ〕企画)が3月24日、東京・武蔵野市境南町の武蔵野プレイスで開催。坂本新氏(特定非営利活動法人 人身取引被害者サポートセンター ライトハウス事務局長)が「子ども・若者の性的搾取の実態と対策」、福田和子氏(世界性科学学会Youth Initiative メンバー、国際基督教大学公共政策メジャー4年生)が「ヨーロッパに学ぶ、若者の性を受け止める社会の仕組み・大人の理解」と題して講演した。
坂本氏は、 AV出演強要被害は、被害者をだまし、脅し、経済的困窮状態という弱い状態につけ込み、本人の意思に反する形で出演を強要され、第三者が利益を得るという点で、まさに人身取引であると指摘。被害に遭った若者に対し、「あなたは悪くないと言ってほしい」と訴えた。
 福田氏は、スウェーデンと日本と比較し、「日本は若者の『日常の性』から受け止める社会の仕組み・大人の理解が必要」だとし、「あまりにないものだらけの日本の性を巡る環境を変えたい」と語った。(4月15日号で詳細)