6月24日号紙面:3年ぶりグローバルリターニーズカンファレンス 「一歩踏み出す場」に用いられ 主の働き拡大のため整えられる帰国者クリスチャン
2018年06月24日号 02面
We are His dream! 私たちは神様の夢として海外で主と出会い、日本に遣わされたことを確認した前大会GRC15から3年。再び同会場に帰国者クリスチャンと彼らの支援に思いを持った方々が集まった。
ゼカリヤ書2・10〜11をテーマ聖句に、「Dwell〜主は私達と共に住む」というテーマを掲げ、部分参加者や子どもを含め、約370人の参加者が集められた。主講師として、立山仰(イギリス・EJJC日本語教会牧師)、山﨑ランサム和彦(聖契神学校教務主任、鶴見聖契キリスト教会協力牧師)、渋沢憲一(ニュージーランド・JCFクライストチャーチ牧師)の各氏がご奉仕くださり、私たちのただ中に住んでくださる神様と共に、神の国の大使としてそれぞれが遣わされているところで、神様の心を実現していくことを語ってくださった。
今回、GRC18全体を通して感じられたことは、GRCが帰国者クリスチャンにとって「励まされる場」から「一歩踏み出す場」として用いられていっているということだった。前回と同様、帰国後他の同じような経験を通られる方々と出会い、共に主の前に礼拝を捧げることで励ましを受ける機会となった声も多く聞いた。それ以上に、参加者それぞれに与えられたビジョンやパッションを分かち合い、出会った仲間とともに一歩前に出ていきたいという声も多く耳にしている。
中でも、今回新しい試みとして、「一歩踏み出す場」として用いられたプログラムが「ネットワーキングタイム」だった。社会を7つの分野(家族、教育、政治、メディア、アートとエンターテイメント、ビジネス、宗教)に分け、参加者が持つビジョンやパッションに基づいて分かれ、お互いの思いを分かち合う時を持った。このネットワーキングタイムを2日間にわたり行い、それぞれが誠実に神様から受け取っているものを神の国の家族の中で分かち合い、共に用いていきたいと期待している姿が光り輝いていた。ここで分かち合われたことが引き続き分かち合われ続け、具体的な一歩、更にはもう一歩に繋がっていくことを祈っている。
もう一つの「一歩踏み出す場」の取り組みとして行われたのが教職者向けの「C-link(Creative Link)」だ。帰国者ミニストリーがもたらす新しい可能性を共有する機会として、本大会直前2日午後に行われ、70人を超える方々が参加された。①日本の教会からヨーロッパに宣教師として派遣される帰国者クリスチャン、②国際協力機構を通して世界と教会を繋いでいる帰国者クリスチャン、③ミシガン州周辺の自動車企業駐在員家族の帰国後の受入れを合同で行う豊田市の教会、④日本の音大の中で日韓ビッグバンドを結成し、若者に伝道する韓国人ピアニスト、という4つのケーススタディを紹介した。一歩を踏み出す帰国者クリスチャンや彼らを取り巻く方々の現況を知り、参加者たちが新しい視点を持って宣教と協力とを考える時となった。
GRC実行委員会は皆帰国者クリスチャンで、それぞれの仕事や働きがある中でボランティアとして2年間準備を進めてきた。帰国者に寄り添い、彼らの賜物が用いられることを考えプログラムを作った。その一環として「Creative聖書朗読」というものが全体集会中に行われ、メッセージの聖書個所を音楽や映像、ライブペインティングなど、様々な演出で聖書の情景を想像しやすいよう届けた。帰国者アーティストの作品の展示コーナーも設けた。最後にはそれぞれの名前が記された神の国のパスポートを手渡し送り出した。
JCFNは、帰国者クリスチャンが主の働きの拡大のために整えられることを目的として働きを進めているが、今回のGRC18を通し、彼らが整えられていく歩みを一歩一歩踏み出していく姿を見ることができ、主催者側としても大きな励ましを受けた。同時に、このような場に踏み出すことができない帰国者クリスチャンもいるということを覚える。集われた方々が、その方々に寄り添うために用いられていくようにと祈る。
次回は2021年5月2〜5日、同会場での開催を予定している。GRC18の全体集会や分科会の映像や音声はURL http://globalreturnees.orgからご覧ください。