ハンガーゼロ(清家弘久理事長)は9月6日未明に発生した北海道胆振東部地震を受け、最大震度7に見舞われ広範囲に被害が出ている北海道に、網走市出身で札幌市清田区内に居住していた経験がある黒坂栄司スタッフを派遣。7日夜に札幌に入った。以下は黒坂スタッフのレポートからの引用。

 8日に液状化現象が出ている札幌市清田区にある美しが丘グリーンチャペル(佐藤佳治牧師)を訪問。通信手段が困難な中、信徒の家々を周り安否確認をしたという佐藤夫妻は「7日夜に電気が復旧しひと安心した。それまではポンプで水をあげなければならないマンションなどに住んでいる方に水の配給などを行っていた。今現在困難を覚えていることは、ガソリンと食料品の確保だ」という。9日の日曜礼拝は信徒が集まるのが困難な状況もあり、各家庭での礼拝になった。
 その後、黒清田区里塚を視察。液状化で道路や住宅地に大きな被害が出ている状況を確認。「余震も続いており、ここで暮らす住民はもとより、ボランティアが活動できるか否かの判断難しいと感じた」
 午後、「北海道クリスチャン宣教ネットワーク(略称・ホクミン)の支援対策本部が設置された札幌キリスト福音館(三橋恵理哉牧師)を訪問。災害支援の実績があるホクミンは、地震直後からいち早く被害状況や支援ニーズの確認を開始、現時点で求められている被災者支援を進めている。
 対策本部の三橋氏によると、現在、ホクミンのクリスチャン地震情報サイト(URL https://sites.google.com/site/godsavesjapan/)に集まった情報を共有しつつ、支援が行き届いていないところを洗い出し、ボードに「支援が必要」「人的手助けが必要」「支援できる教会」「連絡が取れた教会」「これから対応(実行中)」「対応済み」なその情報を貼り付け、優先順位を決め、個別に必要な支援にあたっているとのこと。
 今後については、余震、電気の復旧、流通復旧を待って集められた情報を精査し、9月17日以降、ボランティアの派遣についても考え、必要があればハンガーゼロに協力を求めたいとの要望があった。
 ホクミン対策本部では、札幌キリスト伝道館の一室を市民に開放し、電気(充電)や水を供給。新千歳空港閉鎖(現在に運行再開)などで帰れなくなった旅行者など10人が避難していた。
 今後は被災状況確認のため、情報の少ない釧路、帯広地方などの道東を回る予定だ。(写真提供=ハンガーゼロ)