今年7月、各地に被害をもたらした西日本豪雨。特に被害の大きかった岡山県倉敷市真備町は、町の半分以上が水没し、約5千軒が水に浸かり、うち3千軒が解体しなければならないという被害に遭った。また、水害直後は空き地、道路がゴミに埋め尽くされ、その量は20万トンにも上ったという。岡山県で環境衛生事業を営む十字屋グループ代表で全国一般廃棄物環境整備事業協同組合連合会(全国環境連)理事・青年部長、リバーサイドチャーチ岡山教会牧師の牧一穂さんは、環境省、倉敷市からの要請を受け、真備町のゴミ処理に奔走してきた。記者は牧さんの案内で、あれから5か月経後の真備町の現状を見て回った。
 高梁川の川沿いの道から、まだ豪雨被害の爪痕が残る真備町辻田地区に、車が入っていく。町にはブルーシートに覆われた家々や、2階まで水に浸水した家屋、土石流が流入した家屋などが、あちこちに点在する。解体が必要な家屋だが、まだ作業が行われていない家々だ。「この辺りは町中ゴミだらけだった。この地域だけで87人が亡くなりました」。牧さんは運転しながらポツリと語る。(12月23、30日クリスマス合併号で詳細)