一般財団法人日本聖書協会(JBS)=渡部信総主事=は、31年ぶりにカトリックとプロテスタントによる『聖書 聖書協会共同訳』=写真左=を12月に発行。3日、発行記者会見を、東京・中央区銀座の日基教団・銀座教会で行った。
 渡部氏は、「8年かけてゼロから翻訳、出版された全く新しい翻訳聖書だ」と強調。『新共同訳』の頃は手書きの時代で、完成までに18年を要したが、今回は聖書協会世界連盟と聖書翻訳のための非営利団体SILが共同開発した翻訳支援テキスト「パラテキスト」の使用で、要した期間は8年と大幅な時間短縮が可能になったと話した。
 問題になった不快語、差別語を全部訂正した点も強調。特に従来、「らい病」「重い皮膚病」と訳され、ハンセン病者、皮膚病患者への偏見を助長するとして問題になっていたヘブライ語の「ツァラアト」(ギリシア語では「レプラ」)の翻訳は「規定の病」に。「特定の病の人を差別するのでなく、律法の規定に定めた病(規定の病)という訳し方をしている」と話した。(12月23、30日号で詳細)