歌手の本田路津子さんのコンサートが、2月23日に大阪市の大阪クリスチャンセンターで開かれた。本田さんは1970年代に若者の圧倒的支持を得たカレッジフォークの第一人者。「秋でもないのに」「一人の手」等のヒット曲は今も歌い継がれる。結婚後渡米し、88年に帰国後はゴスペルシンガーとして活動を開始。教会や病院、公共機関等、様々な場所で持ち前の澄んだ温かい歌声を披露して、世代を超えて人々の心をとらえ続けている。
コンサートはオープニング「わが魂よ主に向かって歌え」から、デビューした頃の思いや支えとなった信仰、クリスチャンだった両親の思い出などに触れつつ、讃美歌やヒット曲を歌い継いだ。
「振り返ればどこにいても、いつも主が共にいてくださったと感じています。信仰生活を重ねるにつれ、よみがえられた主を讃えられる恵みを感謝しています」と語り、マーガレット・パワーズの詩「足跡」に思いを重ねて朗読した。今も愛される歌「一人の手」に、会場が声を合わせた。終演後、参加者から「1曲1曲、心にしみわたるようでした」と、感動の声が上がっていた。
本田さんは2020年にデビュー50周年を迎えるのを記念して、3月にいのちのことば社からニューアルバム「聖なる主~Boundless Grace」(2千700円税込)をリリースする=写真左上=。収録曲は「昔主イエスの」「ガリラヤ湖の岸にて」「あなたの平和の」等、親しまれてきた聖歌、讃美歌全9曲。福音をたどり、自らの信仰生活を重ねた、本田さんの選曲だ。
本田さんのコンサートは、聴衆がクリスチャンでもそうでない人たちでも、内容はほとんど変わらない。住まいのある福岡では公民館などでも歌う機会があるが、やはり讃美歌を中心に歌い、CDも喜ばれる。柔らかな中に賛美の力が息づいて魂に響く。各地から歌ってほしいと声が掛かるゆえんだ。ニューアルバムは3月末に全国キリスト教書店で発売する。