3月14日、アフリカ南部のモザンビーク、ジンバブエ、マラウイを襲った熱帯サイクロン「アイダイ(Idai)」。現地では甚大な被害が出ており、特にサイクロンが上陸した第2の港湾都市ベイラでは、風速40メートルの暴風と近隣諸国から流れ込んでくる水で河川が氾濫。3月24日現在、死者400人を超えた。死者はさらに拡大する見込み。
ベイラでは浸水や流出で大多数の人々が家を失うとともに、道路の寸断、水道や電気・通信設備の崩壊で都市機能が麻痺。さらに国際赤十字によると、衛生施設の損傷によりコレラなどの感染症も出ている。河川の氾濫で被害を受けた耕作地は120万エーカー(1エーカ約4千046平方メートル)とされ、農家への経済的打撃に加え、地域の食料不足も懸念されている。
こうした状況に国連は、南半球では過去最大級の自然災害として被災者は170万人にも及ぶとの緊急声明を出している。
ハンガーゼロは、現地のFH(国際飢餓対策機構)モザンビークを通じて被災者緊急支援を行う。
すでにFHモザンビークやKFHI(韓国)はスタッフを派遣して被害状況の調査をしており、その上で国連機関とも連係しながら具体的な被災者支援を行う計画だ。
ハンガーゼロの元モザンビーク駐在員ローレンス綾子は、FHモザンビークからの情報として「ベイラの教会の90%以上が全壊、または半壊。その中で人々が希望を失わないよう、牧師たちのネットワークが動き出しています」と現地キリスト教会の状況も知らせる。
ハンガーゼロは、これからの緊急支援活動を見極めつつ、アフリカ・コンゴ民主共和国駐在のジェロームスタッフを現地に送ることも検討しつつ、被災者支援を進めていく。ハンガーゼロでは、モザンビークの被災者緊急支援を呼びかけている。【緊急支援募金の送金方法】緊急募金は、郵便振替又はウエブサイトから直接クレジットカード決済が利用できる。URL https://www.jifh.org
▽郵便振替 00170・9・68590、日本国際飢餓対策機構(記入欄に必ず「モザンビークサイクロン」と明記)
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「モザンビークサイクロン緊急支援チャリティコンサート」(ハンガーゼロ主催)が4月19日午後7時から、大阪市中央区玉造の大阪クリスチャンセンターOCCホールで開かれる。ハンガーゼロから緊急アピールと活動報告がある。出演者は小堀英郎(ピアノ)、ソン・ソルナム(フルート)、HA!MAN(チェロ)。問い合わせTel 072・920・2225(大阪事務所)。