6月28日号紙面:足腰の強い信仰生活養う契機に JCE6開催地委員会 クリスチャンライフセミナー好評
2016年に神戸で行われる第6回日本伝道会議(JCE6)の1年前プレイベントとして、3、4、5月にKOBEクリスチャンライフセミナーが開催され、好評の内に終了した。「普段着の信仰を考える」というテーマで、シニア・ミドル・ユースの3世代に向けたセミナーが、各3回にわたって開催された。主催は、開催地委員会内部の神学アナロギア委員会。神学アナロギア副委員長・ミドルセミナー担当の坂井純人牧師(日本キリスト改革長老教会日本中会議長、開催地委員会委員)から、5月9日に神戸ルーテル聖書学院で開かれた最終回のミドルセミナーのレポートが届いた。
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約20年前に阪神淡路大震災を経験した街として、神戸市内外の教会は危機の折のネットワーク作りには、全生活領域でキリストとの交わりと互いの絆が平時から深められる必要があることを学んだ。日本伝道会議も一つの大きなお祭りで終わるのではなく、平時にも有事にも通用する足腰の強い信仰生活の基盤が形成される交わりの契機となることを目指している。今回のセミナーは、そうした問題意識を共有する、有意義な学びと交わりの時となった(3回計:ユース=81人 、ミドル=181人、シニア=197人)。
特に、ミドルの年齢層は、家庭、教会、社会生活といった領域での責任を多く担う世代として、喫緊のテーマが取り上げられ、聖書から見る健全な姿を学んだ。ミドルの集会の特色は、全てのテーマにわたり、男性、女性から一人ずつ信徒の方の証し人が立てられたことと、会の終わりに、参加者全員によるグループトークが持たれたことの2点だ。
最終回のミドルセミナーでは、講師の袴田康裕牧師(神戸改革派神学校教授)の「聖書に見る労働の意義」の講演に加えて、二人の信徒の証しがあった。
会社員、公務員、弁護士を経て、日本で初の民間推薦で弁護士から裁判官に任官された経験を持つ工藤涼二氏(日本キリスト改革長老・北鈴蘭台伝道所)は、昇進・出世問題とクリスチャンの生き方について証しし、主から遣わされた場所で本分を尽くすことの大切さを説いた。
女性側からは、妻、母、牧師夫人であり、かつ現役の弁護士、神戸神学館で学んでおられる常石和美氏(日本キリスト改革派・大阪教会)が、立場上、しばしば直面する「噂話・守秘義務」問題から、広くコミュニケーションの問題に十戒の第九戒を尊重する視点からの証しをした。
いずれも主に与えられたユニークな経験を通して「社会でキリスト者として生きる意義」について普遍的に通じる、心に響く証しで、参加者から感動の声が上がっていた。(レポート・坂井純人=改革長老・東須磨教会牧師)