4月30日、5月1日には天皇の退位・即位儀式が続く。5月3日は憲法記念日だ。これらに先立ち憲法、人権、平和に関する書籍が刊行されている。贖罪信仰の社会的影響 旧約から現代の人権法制化へ青山学院大学総合研究所キリスト教文化研究部編、、教文館、2千160円税込 四六判)は憲法の根幹に関わる人権の法制化に、キリスト教、特にその中心となる贖罪信仰がかかわることを、聖書学、教理学、歴史学の視点で確認したプロジェクトの報告。信仰に始まる倫理的応答をもって、教会の伝道と社会への弁証の回復を目指す。

 イザヤ書、ヨハネ書から贖罪論を読み解き、ルター神学、ピューリタニズムの諸見解を確認。米国信仰覚醒運動と人権法制化、日本の憲法成立の背景に触れる。

 平和への道 傷ついた葦を折ることなく(松尾光章著、いのちのことば社、2千160円税込、四六判)の著者は仙台市にある宮城学院中高で、40年近くにわたり、理科・化学教師を務めつつ、キリスト者教員として始業礼拝の奨励に努めた。幼少を過ごした東京で直面したホーリネス弾圧や疎開の体験がベースになり、時事的な平和、少数者、孤独、貧困への問題へ目を向ける。各奨励は、時系列ではなく、聖書の配列に沿った順序で並べられ、聖書からの一貫した視点が示される。

 『沖縄・辺野古の抗議船「不屈」からの便り』(金井創著、千620円税込、みなも書房、四六判)で語られる「不屈」とは、絶望と思える中で希望をもち続けることだ。著者は海上抗議船で活動する牧師。月報「沖縄の便り」を元に、基地建設工事開始後の2015年から県民投票実施の今年2月までの内容をまとめた。米軍機事故、抗議した市民の逮捕、米兵による婦女暴行、止まらない工事など、「絶望」の状況はある。その中で、船長仲間や海上保安庁職員との交流や関係回復、先人たちの思いなどにも触れ、聖書のメッセージを生きたものとして捉え、「希望」を見出す。

  収まりきれない怒りをどこにぶつけるか。『怒って神に—ヨナの怒りに触れて(上沼昌雄著、ヨベル、千188円税込、新書版)は疑問や迷いをそのままに記述する独白体でヨナの思いに接近する。聖書解釈や宣教の課題にも触れる。ヨナと著者と共に思索の旅ができる聖書体験の書だ。

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