９月20日から、東京スタジアムでの開幕式、日本対ロシアの試合を皮切りに日本の12都市で開催される「ラグビーワールドカップ２０１９」。決勝戦が行われる11月２日までの期間中、スコットランド、オーストラリア、フィジー（２チーム）、フランス、イタリア、ナミビア、ニュージーランド、アメリカ、ウェールズなど10か国以上から宣教チームが来日。西サモアとニュージーランド（愛称オールブラックス）の代表として活躍したティモ・タガロア氏をはじめ、各地で元代表選手や各国のコーチによるラグビーのクリニックやフェスティバル、各国の料理や文化を楽しむ国際親善プログラム、試合を一緒に観戦するパブリックビューイングなど、教会が主体となって様々なイベントが行われる。また、クリスチャンのラグビー選手やコーチなどが、小中学校や教会などに赴き、証しをし、交流をする時を持つ。さらに、来年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えた他のスポーツのイベントも行われる。

各国の宣教チームの受け入れを担ったのは、日本のスポーツミニストリーのネットワーク「日本国際スポーツパートナーシップ（ＪｉＳＰ）」。ＪｉＳＰでは開催される12都市を五つのゾーンに分け、それぞれコーディネーターを立てて、各国から来日するチームを地域の教会や小学校、地域のクラブチームなどで受け入れてもらえるよう動いてきた。その結果、クリニックとフェスティバルを主軸に行われていく。また、クリニックやフェスティバルが行われる所では、小冊子「スポーツバイブル ラグビー版」（ＪｉＳＰ制作、FCA japan発行）の配布も行う。以下、各地域での主な取り組みを紹介する。
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九州では、９月18日から兵庫県のグッド・サマリタン・チャーチ（金子道仁牧師）から宣教チームを送り、23日まで大分、人吉、阿蘇、熊本でフェスティバルを行う。
関西では、東大阪、神戸、岡山県の真備町で宣教チームがクリニックを行う。花園ラグビー場がある東大阪では10〜15教会が協力し９月18日から10月13日まで、イタリア、フィジー、ロシア、ニュージーランドなどのチームを受け入れる。各チームは手分けして小中学校や施設を訪問し、元選手やコーチ経験者がラグビークリニックをしたり、国際交流で授業を行ったり、証しもする。３度目となるティモ氏も参加し、他のチームと共に教会の礼拝や祈祷会で証しをする予定だ。９月22日にイタリア対ナミビアの試合があり、それに合わせて企画している教会もあるという。10月12日には、ベタニヤチャーチで「キッズミュージカル ラグビーものがたり」が行われる（７面に関連記事）。
神戸では期間中、市と神戸市内の十数人の牧師らの集い「神戸宣教協力会」の協力で、ラグビーを体験してもらうためのフェスティバルを各地で行う。全体のコーディネートを担う金子氏は「神戸はラグビーとの関わりが深い地域で、神戸市役所の目の前の東遊園地が、関西で初めてラグビーの試合をした場所という歴史が残っているとのこと。それで市から『東遊園地でフェスティバルをしたら』と言われ、市の後援もいただいて行うことになった」と話す。
９月27日から29日までは、九州地区でフェスティバルを行ってきた宣教チームが、岡山県倉敷市真備町で、被災地支援も兼ねてフェスティバルを行う。
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東海地域の豊田市では、市内にある５教会とウェールズの宣教チームが協力し、９月14日に豊田スタジアムの河川敷の公園でキッズフェスティバルを、21日には越戸公園でフェスティバルを行う。チームが滞在する間、メンバーは各教会で証したり、英会話教室に参加したり、小学生向けのラグビー教室をする。
静岡市では９月25日から10月20日まで、遠州地区の教会の協力でイタリア、ロシア、フランスのチームが、クリニックやフェスティバルを行う。10月14日から16日まではティモ氏が来るが、その時に今年からラグビー部ができたという浜松学芸高校でクリニックが行われる。９月29日には、磐田市の同盟基督・磐田キリスト教会でイタリアンナイトがあり、午後４時15分からのオーストラリア対ウェールズの試合を観戦し応援。その後、イタリア料理を食べたり、音楽をするなど、国際交流の時をもつ。
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東京では渋谷区の東京バプテストチャーチ（ＴＢＣ）で、９月20日、21日、28日、11月１日に、「世界のラガーマン＆コーチとの交流イベント」、「世界のラガーマン＆コーチによるラグビークリニックトークショー」、「ラグビー国の伝統文化＆フード体験」、「みんなで一緒に開会式＆試合を見よう」、「キッズお楽しみイベント」が行われる。20日のトークショーのゲストはロイド・トーマス氏（元ウェールズプレミアリーグ）、21日はサカライア・ラバラバ氏（元フィジーナショナルトレーナー）、28日はティモ氏。南アフリカ、フィジー、スコットランド、ウェールズ、アメリカなどの伝統文化と料理が楽しめる。詳細はＴＢＣのウェブサイトURL https://tokyobaptist.org/で。

９月27日には、千代田区のお茶の水クリスチャンセンター（ＯＣＣ）４階東京プレヤーセンターで、２０１９年ラグビーワールド杯応援企画「ティモ・タガロア氏＆桜庭吉彦氏 レジェンド対談」が、午後７時から行われる。主催はＪｉＳＰ、ENGAGE2019FCA、桜庭吉彦プレゼンツ。桜庭氏は元全日本代表ロックで１９８７年、95年、99年ワールドカップ３回出場。テーマは「ネバーギブアップ〜レガシーを受け継ぐ者〜」。対談内容は「ワールドカップ95年南アフリカ大会における全日本ＶＳニュージーランド戦17対145歴史的大敗からの奮起。両雄が、今だからこそ伝えたい『ラグビースピリットに生きる喜び・希望・不屈の精神』」。目的はラガーマンに限らず、スポーツ界、企業等、それぞれの分野で戦っている人々とラグビースピリットを通して共に励まし会い、翌28日のアイルランド戦に挑む全日本代表にエールを送る」。招待制。
埼玉県熊谷市では、10月５日にスコットランドとフィジーのチームが市内の高校でクリニックをし、６日はアッセンブリー・熊谷福音キリスト教会で証しをする。午後のスポーツフェスタにはシドニーオリンピック・テコンドー銅メダリストの岡本依子さんも参加し、ラグビーとテコンドーのクリニックが行われる。
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岩手県釜石市では、ＪＥＣＡ・本郷台キリスト教会のチームが９月22日に日基教団･新生釜石教会の礼拝に参加。午後には津波被害の激しかった鵜住居町にある公共施設「うのすまい・トモス」でフェスティバルを開く。23日には釜石イオン前でフェスティバルを行う。フィジー対ウルグアイの試合が釜石鵜住居復興スタジアムで行われる25日には、フィジーチームとスポーツ宣教師のマーティ･ウッズ氏が来て、ファンゾーンと呼ばれるパブリックビューイングの会場のラグビー体験コーナーで奉仕。夜は新生釜石教会でフィジーナイトを開催。翌26日は釜石東中学校ラグビー部との交流がある。
10月にはナミビアチームが来日し、８日に岩手県盛岡市の知的障害者施設「緑生園」のラグビーチームと交流。９日は上閉伊郡大槌町の大槌町立吉里吉里学園で国際交流。夜は大槌町文化交流センター（おしゃっち）でナミビアナイトを行う。
北海道札幌市北区では、札幌キリスト福音館が七つの町内会と児童会館と協力し、９月20日午後４時から新陽小学校体育館で「ラグビー体験会」。フィジーチームとウッズ氏が参加し、タグラグビーの指導者と一緒に子どもたちにラグビーを体験してもらう時をもつ。午後５時からはエルムの森児童館で「ラグビーフェスティバル」。フィジー料理やロシア料理を味わったりゲームをして楽しむ。午後７時からは新陽会館で「町内みんなで日本戦を応援しようの会」。大型テレビで日本対ロシア戦を観戦し応援する。
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来年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたスポーツイベントも行われる。
10月４日から６日まで、千葉県長生郡のHi-b.a.キャンプ場で「クリスチャン･アクションスポーツ・カンファレンス」を開催。海外から宣教チームが来日し、東京オリンピックから新種目となったサーフィン、ボルダリング、スケートボードといったアクションスポーツの実演、体験と共にアクションスポーツを通してどう福音を伝えるのかを教える。費用は全期間１万３千400円。
10月10日から14日まで、「オールアビリティスポーツセミナー＆フェスティバル」が開かれる。障害者スポーツを対象にしたもので、10〜12日は東京・千代田区のＯＣＣでセミナー、13日は神奈川県横浜市栄区の本郷台キリスト教会でフェスティバルトレーニング、14日は横浜市内でフェスティバルが行われる。「障害者スポーツを体験できるコーナーを設け、障害者も来られるようなイベントにできたら」と主催者は願っている。全日程参加無料。
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【中田　朗】