政府は7日夕にも、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡を対象に緊急事態宣言を発令した。この発令では、特に医療活動への特別措置がある。
医療現場は現在どのような状況か、神奈川県川崎市の「いきいきクリニック」(武知由佳子院長)から祈祷課題と現状の報告が届いた。

〈祈祷課題〉
1、 新型コロナウイルス感染症に対する治療薬、ワクチンが早く確立し現場で使えるように。それまで医療崩壊しないように。国の為政者が正しく判断できるように。

2、いきいきクリニックの守り スタッフ全員、家族がコロナに感染しないように。こういう時代にあっても、ぶれずに主イエスの愛をもって、隣人に仕えていけるように。

3、 全国の医療者が院内感染しないように。
4、 ほかの病気の患者様にもしっかりとした医療がなされますように。

病院での現状について、「今、川崎市ではPCR検査は濃厚接触者にしか行わず、かつ今後は軽症ならPCRはしない方向。37.5℃が4日間続けば、保健所の接触者相談センターに電話して、相談することになっているが、結局「濃厚接触者じゃないから大丈夫」と言われる。今や市中感染レベルだが、結局普通に病院やクリニックにやってくる」と話す。何軒も診療拒否もされたりして、いきいきクリニックに来る人もいる。別の病院に行ったが、また心配でいきいきクリニックに来て、翌日もまた胸に違和感あるとやってくる人もいる。

 診察についてはこう述べた。

「この時期の発熱や咳は、新型コロナは否定できない。当院では、別の入り口から隔離部屋に入っていただき、こちらはフル防護して診察する。SpO2測定し、必要なら採血して、リンパ球 CRP LDH測定して、CRP陽性ならクラリス処方して解熱するかみる。咳症状でSpO2が問題なければ、咳喘息疑いダイレクトに、ICS+LABA処方して咳が止まるかみてもらいます。本当はシクレソニドを出したいですが、手に入りません」

 患者には3枚の説明書を配り、「この時期の発熱や咳は、新型コロナを否定できないこと、たとえ新型コロナでも軽症ならホテルで待機する。PCRはできないけど軽症で経過する方が、8割もいるのだから、大丈夫。とにかく徹底して人にうつさない。感染予防をして、自宅にしっかりいてください。家族にうつさないように、細心の注意(厚労省からの手引きを渡す)をしてください。呼吸苦が出現して、肺炎が疑われるようなら当院に受診して、SpO2を測り、必要なら指定医療機関に紹介しますからと伝えている。そうすると皆さん安心してくれます」

「最初はコロナは怖いし、来ないで!と思っていましたが、感染しているのは人であり、不安になり、心細くなっている人。クリスチャン医療者として愛すべき隣り人に、最大限注意して真摯に向かい合って行きたい」と語った。

 「昨日(4月6日)に、職場のフロアーが違う同僚がPCR陽性となった。その後微熱が続き、電話連絡を取りながら1週間みている患者さんが、不安でまた来院されました。男性と同棲されているようです。命にかかわる病いの時、魂の飢え渇きが現れるのですね。彼氏でも満たせない。『医療者の方々はどうされているのですか?』と聴いて来られました。『私たちはクリスチャンで、イエス様を信じているんです。晴天の時にはどんな砂地に家を築いていても、倒れることはありません。しかし嵐の日には、その家は流されてしまいます。しかし堅い岩の上に家を建てれば、どんな嵐の時にも流される事はありません。信仰とは硬い岩の上に家を建てる事と同じです』と話しました。彼女は自宅隔離の長く不安な時を過ごしています。招待キリスト教会の牧師先生のメッセージを聴いてみます、と晴れやかな顔で帰って行きました」