5月10日号紙面:【連載】本を介して人をつなぐ 「本屋」の存在意義⑤
【書店】本を販売する小売店
【本屋】本を売る人たち
本屋博に出店したような、セレクト書店は続々と生まれている。都内では新しい本屋が集中するエリアがある。渋谷の西部、センター街の喧噪(けんそう)からやや離れた「奥渋谷」で、渋谷東急北側の通りを行くと、出版社が経営するブックカフェ&バー「Bag one」がある。さらに北に行くと、出版、編集、イベント、本屋を兼ねた「Shibuya Publishing & Booksellers本店」。代々木八幡付近まで足を伸ばすと、古本屋「リズム&ブックス」がある。
庭園や植物園で知られる駒込、小石川付近にも新しいタイプの本屋が並ぶ。東洋文庫ミュージアムすぐ横には古本&新刊の本屋「BOOKS青いカバ」、白山通りを南下すると、建築家が営むブックカフェ「Plateau books」、さらに南は「Pebbles Books」、すぐ横にブックカフェ「小石川モノガタリ」がある。
地方でも、商店街再生や古民家改築などで、新型の書店が出現している。様々なイベントが催され、まちづくり、コミュニティーづくりの場になっていることもある。
自分にない思考回路発見
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本屋博最後のトークイベントでは、「まちを変える本屋」のテーマで、一般書店から独立、転職したベテラン書店員らが登壇した。
「読書離れだとか、出版不況だとかひとくくりに言うのはやめよう。本屋も読者も画一ではない。100人に100通りの本がある」。岩手県盛岡市のさわや書店に勤務後、楽天ブックスネットワークに転職した田口幹人さんが口火を切った。、、、、