5月10日号紙面:「アースデイ」提唱者はクリスチャン 「地球に優しい」は神と人への愛
「地球に優しい」は神と人への愛 「アースデイ」提唱者はクリスチャン
アースデイの始まりと環境の問題にクリスチャンがかかわることについて、宗教と環境に優しい消費行動について研究している石原謙治さん(国際基督教大学サービス・ラーニング講師、レスター大学博士課程)がコメントを寄せた。
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アースデイの提唱者であるジョン・マコーネルはペンテコステ派のクリスチャンでした。彼の祖父は牧師で、父親はアッセンブリーズ・オブ・ゴッドの設立メンバーだったそうです。マコーネルがアースデイを提唱した背景には、神への愛と平和を求める思いがありました。神を愛しているから、神の被造物を大切にして、地球を責任を持って管理する。また、地球を大切にすることで、平和を広めたいという思いを持っていました。
アースデイは宗教の違いに関わらず、誰もが参加できるものですが、クリスチャンにとっては「祈りの力、チャリティーの正統性、地球の命への関心を示す機会だ」と考え、参加を呼びかけていました。ちなみに、現在のアースデイは4月に行われていますが、マコーネルはもともと、春分の日(3月21日)をアースデイにすると提案しました。アースデイを春分の日にするというのは、マコーネルが祈りで導きを求めた後に決めたというのです。アースデイの設立には、彼のクリスチャンとしての祈りが込められています。
近年、環境問題はさらに深刻になっており、クリスチャンにとっても避けては通れない問題です。
クリスチャンにとって、神が作られた自然を大事にすることや、将来の世代の環境を守ることは、やはり「神を愛すること」と「隣人を愛すること」に集約されると思います。私たちは日々の仕事や生活を通して、どのように環境に優しい行動ができるでしょうか? 世界の経済から、日々の生活まで、様々なことのあり方が見直されている今、神様が創られた地球にもう一度目を向け、環境に優しい生活にシフトするため、身近なことから考えていきましょう。
※マコーネルの出典は以下を参照。Swoboda, A. J., & Bouma-Prediger, S. (2014). Blood Cries Out: Pentecostals, Ecology, and the Groans of Creation. La Vergne: Wipf and Stock Publishers.