ルワンダ大虐殺から教会の和解の務めを学ぶ 「教会は怖い、でもイエス様は違う」 ハンガーゼロウェブセミナー「この町に教会があってよかった!」

遣わされたその地域の全人的必要に、教会はいかに応答するのか? 日本にある諸教会に仕え、そこから伸ばされた宣教の手足として、人々とともに世界にある物心両面の飢餓に応える活動を行っているハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構)は7月、ウェブセミナー「この町に教会があってよかった」を3回にわたって開催。ファシリテーターはハンガーゼロ巡回牧師の田村治郎氏、黒坂栄司氏。3回目の7月27日は、田村氏がルワンダ大虐殺での事例から「教会の和解の務め」について語った。【中田 朗】

セミナー参加者

「教会は怖いですね。でも、イエス様は違いますよね」。これは、ルワンダの大虐殺を生き抜き、その後、信仰をもったある婦人の言葉だ。
ルワンダは、1994年4月から7月にかけての100日間で、80万~100万人が虐殺された。背景には、宗主国のベルギーが、政権運営の中で国の84%を占めるフツ族より15%しかいない少数民族のツチ族を重用したことがあった。そのことで多数派のフツ族の人々に憎しみが増し加わり、大統領暗殺を発端に、政府と暴徒化したフツによる大虐殺が勃発した。
仕事でルワンダに7回行ったという田村氏は、「クリスチャン人口80~90%の、至るところに教会があるルワンダでそれが起こったことが衝撃だった」と話す。「教会もこの虐殺に積極的に加担し、クリスチャンが何人も指名手配を受けていた。当時私は教会成長を数的に考えていたが、教会は数ではないと思った」
しかし虐殺があった後、、、、、、

2020年8月9日号掲載記事