写真=地下道で生活する人々
写真=横浜スタジアムで。共に祈ることも

 

生活困窮者、野宿生活者が身を寄せる横浜市寿町付近。新型コロナ感染拡大第二波に脅かされる中、支援団体は、引き続き細心の注意を払って活動をしている。横浜カナン・キリスト教会では、木曜日、土曜日の朝は近くの寿公園で炊き出しと夜間パトロール(火曜~金曜)を実施中だ。
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写真=宣教祈祷会の様子

7月末、夜間パトロールに同行した。パトロール前の午後6時からは宣教祈祷会を開く。ビル6階にある礼拝堂で、信徒たちが距離を空けながら座り、賛美と祈りを繰り返した。「サタンから集会、地域が守られ福音を述べ伝えられるように」「油断せず慎重に行動、主の栄光を表せるように」「主を愛することの礼拝と、隣り人を愛する伝道の使命を果たせるように」「信仰と罪の悔い改めがあるように」「日本、世界の人々のいのちを守ってください…」
佐藤敏牧師はⅠテモテ6章11~16節から奨励。「人間は自分が第一で、自己中心、自分の満足のために時間と手足を使う。だが神なき人生はむなしい。世の中の考えでは、苦しみの世から解脱しようとする。しかし聖書が言うのは、試練には意味があるということ。神無き『うれしい、楽しい、おいしい』だけの生き方は行き詰ります」
又、クリスチャンも「『過去に信仰をもち、洗礼も受けたから大丈夫』ではない。主の名を呼び求める者は、誰でも救われるが、主の御心を行う者だけが、天の御国に入るとイエス様は言う。山を動かす信仰があって愛がなければ意味がない。神中心。神第一の生き方のためには、霊を形あらしめる御言葉、賛美、祈りの中で救い主を告白し、礼拝と各集会にに出席すること。そして、外に出たなら、出会った人々のために面前で,又は心の中で救いを祈って欲しい」と勧めた。
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写真=夜の街へ出発

 

祈祷会後、お菓子や食料を小分けした袋をめいっぱいカバンに詰め、スタッフらは夜の街に出ていった。野宿生活者たちは、関内の横浜スタジアムの軒下、関内駅の地下道などで夜を過ごしている。「コロナ禍後に、若干増えたように見える。藤沢や川崎から歩いてきたという人もいるよう」と信徒伝道者で元ホームレスの田村隆さんは言う。
地下道には、段ボールなどで、それぞれのスペースを設けて20人ほどが暮らす。教会メンバーにとって、ほとんどの人が顔なじみだ。食べ物をわたし、いっしょに祈ることもある。佐藤牧師は「お会いできてよかった、この人がコロナにかからないように守ってください、イエス様を私の神、救い主と信じ、罪の赦しと永遠のいのちを受けられるように、と祈る。みな『アーメン』と応えてくれます」
地下鉄馬車道駅のコンコースなどに身を寄せる野宿生活者について、住民から苦情が出て、立ち退きを強いるビラが張り出された(神奈川新聞電子版7月23日)ことが話題になっていた。ある野宿生活者は「横浜駅の方でも同じようなことがある。新しい商業施設やタワーマンションが出来たりして、そこの人たちから声があるようだ」と言う。
同じ困窮者でも、野宿生活者と生活保護受給者の間では状況が異なる。住所をもたない野宿生活者にはコロナ禍対応の定額給付金受給も困難だ。
記者の訪問時は、一般のNPOが弁当配給をしていた。すると野宿生活者だけではなく、生活保護受給者なども集まり、地下道は70、80人もの人であふれていた。
野宿生活者の間からは「あの人たち(生活保護受給者)は普段いない人たちだ。先にもらってしまって、おれたちのところに弁当が来なくなっている」と言う声が上がった。田村さんは「コロナ禍で各地からの支援が集まったが、届くべき人に届かなくなってしまう」とはらはらしていた。

お金でなく、心の貧しさが問題

野宿生活者と生活保護受給者の違いはどこにあるか。佐藤牧師は「野宿生活者の中には、生活保護の仕組みを知らない人もいる。病気になって助けられてようやく生活保護を受ける人がいる。刑務所出所者で、働いてもうまくいかないという人もいる。お酒やギャンブルに使って家賃が払えなくなって野宿になった人もいる」と話した。
生活保護受給者が野宿生活者の配給支援に交じるのはなぜか。「彼らなりの事情がある。今までの生活サイクルで、結局、お酒やギャンブルに使ってしまう。根本はお金や食べ物の問題ではない。なんで生きているのか分からなくなって、この世の一時的な快楽にお金を使ってしまう。お金の貧しさではなく、、、、、、、

2020年8月16日号掲載記事

写真=炊き出しを短縮しつつ、福音を語り続けている

▽横浜カナンキリスト教会TEL045・664・4710 https://misson-lazarus5286.jimdofree.com/

【高橋良知】