9月6日号紙面:いのちより国が大切になる「改憲」 JECA「平和祈祷会」で森島氏 コロナ後に迫る人権危機に警鐘
JECA「平和祈祷会」で森島氏 コロナ後に迫る人権危機に警鐘 いのちより国が大切になる「改憲」
敗戦後75年、長崎に原爆が投下された8月9日、今年も日本福音キリスト教会連合(JECA) 南関東地区・信教の自由委員会主催による「平和祈祷会」が、開催された。今年は新型コロナウイルス感染拡大を配慮し、Zoomでの開催となった。講師は森島豊氏(青山学院大学総合文化政策学部准教授・大学宗教主任)。森島氏は「マジで、これからヤバいから コロナ後に迫る人権危機と教会にできること」と題して講演した。
◇ ◆ ◇
森島氏は、日本の為政者たちがなぜキリスト教を恐れたのかについてこう語る。「理由は、王様より上にある存在(神様)を根拠に抵抗する抵抗権だ。為政者はキリスト教を通して抵抗思想が庶民に入ることを恐れた。だから豊臣秀吉も徳川家康もキリシタンを徹底的に迫害した。江戸時代は鎖国をすることでキリスト教が日本に入ることを防ぎ、庶民に抵抗思想の影響が及ばないよう対策を取った」
明治維新後、開国をし、キリスト教を受け入れなければならない状況下では、「抵抗権を骨抜きにしてキリスト教を受容する対策を取った。また、欧米の人権思想が日本に入ることを警戒した。どのように抵抗権を骨抜きにして欧米思想を取り入れるか。そのために行った明治政府の政策が、一君(天皇)の下に万民が平等という一君万民の平等思想だ」
日本における人権は、一君の下で万民が平等であること、身分の違いがないことを意味する。この人権に抵抗権はない。森島氏はこれを「天皇型人権」と呼び、、、、、、、