「良書を直接ご紹介したい」 本屋の存在意義18 ▽ジョイフルBooks&Gifts

駅前の教会建物で音楽
 活動、イベント連動

大阪府堺市の南部、地下鉄御堂筋線の南の終点であり、泉北高速鉄道、南海高野線が交差する中百舌鳥駅。この駅から徒歩一分という好立地に、キリスト教書・用品店「ジョイフルBooks&Gifts」がある。
店舗があるのは単立教会チャペル・こひつじの中。隣接する集会室(50~60人収容可能)は、クリスチャンのみならず一般の団体も使用できる貸しスペースとなり、多様な人々が行き交う。ジョイフル独自でも、クリスチャン音楽アーティストのインストアライブ、本の著者による講演会、トークライブ、いのちのことば社との連携での映画試写会などを開催してきた。店長の中山輝夫さんは「月1回定休日の第3火曜に(猛暑、極寒時を除き年8回)、『リビングプレイズ』を全曲歌いこなしつつ、聖歌・讃美歌・ゴスペル曲にも親しむ『ジョイフルソング』という歌声喫茶的な集いを、開店時から続けてきており、ここに折に触れて近隣のクリスチャンアーティストの参加とCD販売も行ってきている」と話した。このように書籍用品のみならず、音楽、イベントなどを組み合わせてきた。

 飛び込みのお客さんも
 一番の課題は後継者

販売形態としては元々、店舗販売と通販が中心。外販は月刊誌配達時に新刊本の紹介をかねた出張販売と、数時間の出張展示販売をする。「出張展示販売は月次(堺朝祷会)の機会と、不定期に何か所かの教会で年4回ほど。以前は年8回ほどあった」と言う。「デボーションものを含め、月刊誌の売り上げは、じわじわと減少してきている」という実感がある。近隣の一般の書店も経営難で、閉店するところが増えたことにより、「一般月刊誌・漫画の取り寄せ問い合わせ電話と、飛び込みの一般来店者が増えており、ごくまれに雑貨・カードなどを買う人もいる。「しかしこれらの方は普通一回きりの来店。なんとか伝道につなげられないかとの思いはあるが…」と悩ましい思いを、、、、、、、

2020年9月13日号掲載記事

 

ジョイフルBooks&Gifts
中山さんおすすめの書籍

『宣教師フロイスが記した明智光秀と細川ガラシャ』(守部喜雅著、いのちのことば社)は今年の大河ドラマ関連、時代劇好きのお父さんにも良いと思います。聖書を読んだサムライたちもお勧めしたい。教会にきていただけるきっかけとなれば。寄り添いの小みち 日ごとの黙想録』(堀肇著、いのちのことば社)は忙しい日々の生活で、時間を少し止めて、神と自分の周りの人・事にしばし想いを巡らせるように著者の優しい言葉が導いてくださいます。主の前に静まる』(片岡伸光著、日本キリスト教団出版局)は元々、いのちのことば社出版の名著の復刊です。私たちの心を静めて神に向ける″静思の時”に導いてくれる名著です。こころの深呼吸』(片柳弘史著、教文館)はクリスチャンではない方にさりげなくプレゼントしやすい本です。