“コロナ禍”以前の問題がある 本屋の存在意義19 ▽神戸キリスト教書店 ▽新生館

神戸市中心部、三宮駅と元町駅の間、南京町と旧居留地が接するところに、神戸キリスト教書店三宮店がある。コロナ禍では、緊急事態宣言が発令された時期に、開店時間1時間繰り下げ、閉店時間1時間繰り上げで短縮して営業を続けた。「来店される方は少なかった。多くの方は休業していると思っていたようです」と店員の尾上さん。電話注文などは引き続きあったが、教会学校が実施できない教会が多く、テキストなどの定期購読を中止するところがあった。6月から通常営業になり、人々は戻ってきたが、夏の猛暑で客足は鈍った。「イースター時期は、集会がなくなり、卵を装飾するエッグラップが売れ残ってしまった。9月の敬老の日のためのプレゼントの注文はある。春のイベントを秋に延期していた教会があるが、秋も厳しそうだ。クリスマスはどうなるだろう」と心配する。
ただ「コロナ禍だけが問題ではない」という意識がある。「教会員の高齢化、、、、、、

2020年9月20日号掲載記事

神戸キリスト教書店
尾上さんおすすめの書籍

『教会のマネジメント―明日をつくる知恵』(島田 恒、 濱野道雄共著、キリスト新聞社)は、マネジメントの専門家と、神学者が解説する。新しい切り口で教会の運営を考えていくことでができると思う。毎年、降誕劇の脚本がないかと問い合わせをもらっているので、『教会・幼稚園・保育園用 クリスマス児童劇セレクション』(小松原宏子著、いのちのことば社・フォレストブックス)はお勧めです。

 

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福岡県福岡市、繁華街の天神から昭和通りを北に一本入った場所にキリスト教書店新生館がある。日本基督教団九州教区の事務所などもある九州キリスト教会館内にある。「コロナ禍でも、そうでなくても課題は同じ。人が来ない」と店長の神吉学さんはため息をつく。「少子高齢化など様々な問題がある」と言う。大都市福岡には、キリスト教の拠点となる場所や多様な教団教派がある。「近県にもクリスチャンはそれなりにいるが厳しい。福岡県内だけで、カトリックの書店を含め、かつてキリスト教書店が6軒あったが、今は4軒になっている。残っているところも、どうにかこうにかやっている」と近年の地域を取り巻く状況を話す。
新生館は外販が大きな割合を占めるが、「回るところは決まっていて、新しいところに行くのはなかなか難しい」と述べた。「先日株主総会をしたが、厳しい経営状況。役員の方々も、『教会で書店の利用を働きかけよう』と言ってくださったが、なかなか大変だと思います」、、、、、、、

2020年9月20日号掲載記事

新生館
神吉さんおすすめの書籍

日本キリスト教団出版局の「信仰生活ガイド」シリーズ(全5巻)が出版中で、好評を得ている。『主の祈り』(林牧人著)、『十戒』(吉岡光人著)、『使徒信条』(古賀博著)が刊行し、今後は『信じる生き方』『教会をつくる』が予定。