9月27日号紙面:「プレイ・フォワード~明日へつなげる、祈りと支援~」第2章 映像と音楽で九州豪雨被災地支援
映像と音楽で九州豪雨被災地支援 「プレイ・フォワード~明日へつなげる、祈りと支援~」第2章
8月末まで、奥多摩福音の家、奥多摩バイブルシャレーと二つのクリスチャンキャンプ場を支援してきた、映像・音楽コンテンツを用いて祈りと支援をつなぐプロジェクト「プレイ・フォワード~明日へつなげる、祈りと支援~」は、9月からは第2章として、今年7月に九州を襲った豪雨で被害に遭った熊本県人吉市の教会やその地域などの支援活動にあたっているNPО法人九州キリスト災害支援センター(九キ災、横田法路理事長)を応援する動画を制作。16日に公式ウェブサイトにアップした。
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最初にナビゲーターのMigiwaが、キャンプ場支援の感謝と共に、第2章では九キ災への支援をすることにした経緯を説明。映像では氾濫した球磨川、道端に延々と積まれた災害ゴミ、土砂が流れ込み室内がぐちゃぐちゃになった家屋など、被害甚大だった人吉市大柿地区の生々しい光景が続く。またその地域で、無心にスコップで土砂をかき出し、出たゴミをトラックに積み込む作業に取り組むボランティアたちの姿も。床はがしし、泥出しし、消毒をし、乾燥させた人吉バイブル・プロテスタント基督教会の礼拝堂が映し出された。
その礼拝堂で、九キ災本部長の市来雅伸さんが現状を報告。「浸水被害にあったこの教会の支援を続けているが、この教会だけでなく人吉市にある牧師、信徒、地域の皆様に支援を広げていきたいと、2か月間で約300人のボランティアが奉仕してくださっている。多くの方々に支援物資を配布する試みもしており、教会が地域の光となって物資を届けられていることも大きな意味がある。人吉市は今、表面的にはだいぶ落ち着いた印象を受けるが、手つかずの所も多い。仮設住宅に移るか自宅に留まるかの選択が、被災者にはこれから出てくる。まだまだ多くの祈りと支援が必要だ」と語った。
九キ災からは、①豪雨に遭われた人たちに平安があるように、②家や生活物資を失った人たちに必要なものが届くように、③被災地の教会からキリストの愛が届くように、④キリストのネットワークがますます広がるように、と祈りの課題が挙げられている。
ゴスペルシンガーで九キ災親善大使でもあるMigiwaと神山みさによる対談も。熊本大分地震の時に支援にかけつけ、仮設住宅で歌って「音楽の力を感じた」体験を分かち合った。映像の最後では、柳瀬佐和子さんのピアノ演奏により、2人が讃美歌298番「やすかれわが心よ」を心を込めて歌い上げた。
発起人の一人の中山信児さん(JECA・菅生キリスト教会牧師)は「8月でキャンプ場支援が終了した段階で、次はどこを支援しようかと考えた時に、コロナ禍で他地域からボランティアが行けず、地元の方々だけで支援活動をしておられると聞き、祈りの中で次は九キ災を支援することになった」と話す。「文章や写真以上に、映像では現地の大変さが直に伝わってくる。いちばん大変な時期が過ぎ、これから違うフェーズに入っていく中で、私たちも祈りの輪を広げる働きをしたいと願っている。また、制作費を支払うという形で、このコロナ禍でコンサート活動ができす、大変な状況にあるアーティスト支援の輪も広げていきたい」と抱負を語った。
同プロジェクトでは九キ災への献金、同プロジェクトへの協賛献金を募っている。詳細は公式ウェブサイトURL https://www.prayforward.org/を参照。 【中田 朗】