9月27日号紙面:【連載】対面での人間関係を大切に 本屋の存在意義20 ▽高知福音書房 ▽熊本ハレルヤ書店
対面での人間関係を大切に 本屋の存在意義20 ▽高知福音書房 ▽熊本ハレルヤ書店
高知駅から土讃線で西に2駅、高知城の北1キロ弱の場所に、高知福音書房がある。インマヌエル高知キリスト教会と隣接した場所だ。高知県内唯一のキリスト教書店として、幅広い教派の教会とかかわっている。近年の課題は、「お客さんが少ないこと。地方だから特に高齢化が進み、若い人が少ない。子どもがいなくて教会学校を休校している教会もある」と店長の増井洋子さんは実情を述べた。
県内を中心に、香川県高松市方面まで注文を受ける。高知県は東西180キロ以上ある。外販よりは、電話注文による発送が多い。「月刊誌も少なくなってはいるものの、それがあるので配達することがある。牧師会で皆さんが集まっているタイミングに配達することもある。祈祷会などに出ると、信徒の皆さんに、本についてお伝えすることができます、、、、、、、、
高知福音書房
増井さんおすすめの書籍
高齢化でアルツハイマーの人も増えている、介護家族へのカウンセリングをしてきた関根一夫牧師の『いてくれてありがとう 介護家族の話をひたすら聴き続けた牧師が伝えたいこと』(いのちのことば社・フォレストブックス)は、これから読んでおきたい本。『コロナウイルス禍の世界で、神はどこにいるのか』(ジョン・C・レノックス著、いのちのことば社)では、無神論、有神論など様々な立場の人に対して科学者のレノックスは、神様を信じる平安はイエス様だけが与えるということを語ります。『乱気流を飛ぶ―旧約聖書ダニエル書から』(藤本満著、ヨベル)では、預言者ダニエルが試練にあっても立ち上がり、日に3度の礼拝をする。コロナ禍の中でも、神様に力をいただくために祈るのは大切なことと思わされます。
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熊本県熊本市、熊本城から路面電車の行き交う大通りを東に行くと、九州学院があり、そこに隣接して熊本ハレルヤ書店がある。
「売れ行きが落ちている。個々のお客さんが減っている。定期刊行物なども高齢化して、部数が落ちている」と店長の島津秀成さんは言う。
熊本県を始め、長崎県、大分県なども外販で回る。「コロナ禍では、対面での販売が難しくなり、教会の集会も中止。出張販売がすべてなくなった。幼稚園や保育園でも『卵探しは危ない』とイースター関連グッズも売れていない。ただ会社勤めの人もいるので、保育園が休園するということもなく、そちらへの営業は続いた」と話す。緊急事態宣言発令期間は、営業時間を短縮をした。
今後どのような対策をしていくのか。「教会や諸団体との協力という面では、なかなか難しい時代で、具体的なことは思い浮かばない。教会数、教勢が落ち、教会自体が苦しんでいる、、、、、、、、
熊本ハレルヤ書店
島津さんおすすめの書籍
NHK教育テレビ「こころの時代~宗教と人生」にも出演した小友聡先生の『コヘレトの言葉を読もう』(日本キリスト教団出版局)が結構売れています。教会で学習会のテキストに選んだところもあります。絵本の『いつも ぎゅっと そばに』(マックス・ルケード著、イブ・タルレ絵、女子パウロ会)も皆さんに好評です。クマが主人公 お父さんが神様を表していて、いかに自分の子のそばにいて愛しているかを伝えます。絵もきれいです。ヘンリ・ナウエンのファンは多く『今日のパン、明日の糧 暮らしにいのちを吹きこむ366のことば』(日本キリスト教団出版局)も売れています。痛みを抱えた人の言葉は響き、共感できます。