「アントロポセン(人新世)」と人の生き方 環境と教会を考える11 寄稿・住田裕

聖書と祈りを土台に、環境問題への警鐘を鳴らす全世界規模のキャンペーン「創造の季節」(Se
ason of Creation、https://seasonofcreation.org/)が10月4日まで開催された。環境意識や持続可能性のテーマに日本の教会でどう取り組めるか。「『福音に生きる持続可能な社会』をめざすコンソーシアム」代表の住田裕さん(日本長老教会幡ケ谷キリスト教会牧師、住田環境技術士事務所代表)の寄稿最終回。
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地層のできた順序を研究する学問は層序学と呼ばれ、地質学の一部門です。層序学によると、地質年代区分は「代」(古生代、中生代、新生代等)で、それが「紀」(白亜紀、第四紀等)に分かれ、さらに「世」(更新世、完新世等)に分かれます。現在は1万千700年前に始まった新生代第四紀完新世の時代(間氷期)です。それが現在、完新世は終わり、新たな地質年代に突入しているとする学説が検討されています。この新たな地質年代の名は「Anthropocene」(アントロポセン)、人類の時代という意味です。日本語では「人新世」と書き、「じんしんせい」または「ひとしんせい」と読みます。人類の活動が、かつての小惑星の衝突や火山の大噴火に匹敵するような地質学的な変化を地球に刻み込んでいることを表わす新造語です。

1950年前後を境にして、、、、、

2020年10月11日号掲載記事