「苦しみ」から「喜び」へ 農業を開かれた生活の場に 環境と教会を考える16 大村真理さん

環境や持続可能性のテーマに日本の教会はどう取り組めるか。横浜市で有機農業に取り組む大村真理さんに聞く5回目。
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教会でも、「コミュニティー農園ができればいい」と話題になっているという。「教会には、障害をもった子も集う。課題は親の世代が先に亡くなった後、彼らがどう生きていくか。農業が自活の手段の一つになり得るのではと。さらに障害を持つ人たちだけでなく、すべての人々の生活の中に農業があれば、生活手段となるだけではなく、癒しの場にもなり、神様の愛を表す場になるのでは。そこで神様と出会う人がいれば、教会がもっと開かれた場になるのではないか、と話し合っています」

この秋、草刈が進んだ

大村さんの農業も、新たな形で動き始めている。「販売部分は両親に手伝ってもらい、秋からは現場でいっしょに働いてくれる人も与えられている。ただその前に畑として機能させていくのが一歩です」。働きが軌道に乗れば、農業体験やボランティアなど、人との関わりを増やしていきたいと考えている。「野菜を生産する場だけではなく、人が来て関われる、そういう畑になってほしい」と願っている。
「私の場合、あまり販売への執着がなく、むしろ研究するのが好き」と言う。「販売など自分の苦手なところは、得意な人にやってもらう。自分ですべてやるのではなく、、、、、、

2020年11月15日号掲載記事