“環境”を 教会のアジェンダに 聖書的環境シンポジウム2020から上 環境と教会を考える18

教会は環境や持続可能性の問題にどう取り組めるか。日本でも聖書信仰に立つクリスチャンらがつながりを広げている。2016年の第6回日本伝道会議をきっかけに形成された「『福音に生きる持続可能な社会』をめざすコンソーシアム」は、「聖書的環境シンポジウム2020」を、11月15日にオンラインで開いた。
「クリスチャンができるプラスチックフリーな暮らしとは?」の題で石原謙治さん(国際基督教大学サービス・ラーニング・センター講師・コーディネーター、レスター大学博士課程在籍)が講演し、参加者が活発に議論し、今後の展開を考えた。
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石原さんは米国フラー神学校卒業後、国際環境NGOグリーンピース・ジャパンに就職。国際基督教大学で大学教育に携わりつつ、レスター大学で博士課程の研究をしている。
人々が環境保護をする動機に関心を持った。「ある人は子どもや将来世代のため、ある人は健康、ある人は動物のため、ある人は人間よりも地球の方が大事だと考える。キリスト教価値観ではどのように考えるだろうか」。グリーンピースは、もともとは、非暴力主義の教派クエーカーの人々が中心となって始まり、ベアリングウィットネス(bearing witness)などの価値観継承し、環境保護運動をしていることも紹介した。
グリーンピースでは、世界的に関心が高まっていた海洋プラスチック問題に取り組んだ。「今までに83億トンのプラスチックが廃棄され、その6割が自然環境に残っている。海鳥の90%、ウミガメ、クジラ、イルカの50%がプラスチックを摂取したというデータがある。特にクジラなどは、お腹の中にビニール袋が詰まった状態で打ち上げられたことで注目されました」
特に問題なのは、微細化されたマイクロプラスチック。「北極や南極など人間があまり行かない場所も含め、地球の広範囲に広がっている。最近の研究では、海から大気にマイクロプラスチックが逆放出されているという報告もある。カリフォルニアやインドネシアで捕獲された魚の4分の1に体内からプラスチックごみが検出された。東京湾の魚からも検出されている。食塩の9割からプラスチックが検出されています、、、、、

2020年11月29日号掲載記事