CLCお茶の水店が閉店 全国各店舗も継承へ “文書伝道考える機会に”

「最後」の夜は静かに過ぎた。2020年12月の「クリスチャン文書伝道団」(CLC)解散にともない、同年11月30日で、東京・千代田区のCLCお茶の水店が閉店した。
閉店時刻の午後7時数分前、何人かの客がレジに並び、クリスマスのラッピングを待っていた。
多数のキリスト教団体の事務所、多用途のホールを有するお茶の水クリスチャン・センター内にあるが、コロナ禍で集会などが減ったためか、人の気配は少なかった。
昼間は注文などの電話が続いていた。閉店バーゲンセールの棚には隙間。閉店前に多くの人が来店したようだ。
CLC代表で、お茶の水店店長の中野覚さんは、最後の客のレジ打ちを終えると、こう語った。「お茶の水クリスチャン・センターができたときからある書店だった。1月からは『オアシスお茶の水店』として、いのちのことば社に引き継がれる。全国のCLC各書店の引き継ぎも決まり、本当に感謝。今回のことは文書伝道を改めて考える機会になったのではないか。書店があるということは当たり前のことではない。これからは、今まで通りの在り方とはならないかもしれない。新しいキリスト教書店の在り方について、教会、信徒の皆さんで考えなくてはいけない時期に来ていると思います」
12月中は、改装準備にあたり、同所は2021年1月5日からいのちのことば社直営店「オアシスお茶の水店」としてオープンする。それにともない「オアシス新宿西口店」の営業は20年12月25日で閉じるが、同店舗で「大古書市」を21年1月5~30日に開催する。
旧CLC各店舗について、旧名古屋店は2020年11月よりいのちのことば社直営店、オアシス名古屋店として営業。旧金沢店は北陸三県の牧師らとの協力で文書伝道団体「一般社団法人 クリスチャン文書センター」の運営となり、CLCこひつじ書店として1月5日にオープンする。旧京都店は社会福祉法人ミッションからしだね、旧広島店はタラントメディアワークス株式会社が書店業務を継承、岡山店は暫定的に3月まで日本キリスト教書販売株式会社の支援で運営し、その後の経営者を探している。