【沖縄だより】賛美の喜び伝えるライブハウス 日曜日は教会「LIFE SEED」

お店の入口

昨年12月24日、うるま市に開店した「カフェ&サウンドハウスLIFE SEED」。昼間はランチも楽しめるカフェ、夜はレンタルスペースや練習スタジオとして、ライブ、イベント、セミナーなどで利用できるライブハウスだ。
今年2月から日曜日は教会となった。午前は会堂のない教会に貸し出し、午後は単立・与儀ファミリー教会の枝教会「ライフシードミニストリー」となる。この教会を開拓したのが、LIFE SEEDオーナーの饒平名(よへな)知賢さん。牧師であり、8店舗を展開するラーメン店「赤道(あかみち)ラーメン」を経営する株式会社イクソス沖縄の代表も務める。
「音楽で伝道できる場所を作りたい」。これが饒平名さんの念願だった。若い頃はプロを目指したほどの音楽好き。ラーメン店の9店舗目を祈っていた時、かつて夢だった「音楽伝道」の場を作ろうと思い立った。「音楽は僕の原点。救われたきっかけが音楽でしたから」

ヨーロッパ風の内装

中学生の頃、礼拝に参加することを条件に、教会でバンド練習をさせてもらっていた。おかげで信仰を持つことができた饒平名さんは、プロの音楽家の夢を絶たれても、後に開業した最初のラーメン店が倒れても、決してくじけなかった。再起をかけて屋台のラーメン店を開業すると、シンプルで懐かしい味わいが人気を呼び、沖縄の人気店に成長した。「赤道ラーメン」の名は、屋台をスタートした場所が「赤道」という地名だったからだ。
事業の傍ら神学校の夜学で学んで牧師になり、ライフシードミニストリーを開拓できたのはこの上ない喜びだ。以前から持ち前のPAの技術で、沖縄各地の教会に協力している。超教派伝道に重荷のある饒平名さんは、教派を超えた教会のつながりが作れる場所を提供できるのがうれしい。そんな場所にLIFE SEEDはなるはずだ。

オープニングイベントのアーティストたちと。前列左2人目が饒平名さん

長男の基喜さんも長女の真実さんも伝道師となり、基喜さんはラーメン店の1店舗の店長を務めながら母教会で奉仕している。真実さんは「LIFE SEED」の店長として、母のめぐみさんと共にカフェの調理場に立ち、運営に携わる。
ランチタイムはグラタンやパスタなどの料理を提供。沖縄のキビ砂糖など材料にこだわったスイーツでアフタヌーンティーも楽しめる。
音響機器や照明機器の整ったライブハウスでは、月1回のクリスチャンアーティストのライブを企画している。これから多くの人に賛美の喜びを伝える場所になると期待が膨らむ。
「LIFE SEEDを皆さんに活用していただきたいです。神様はどんな実を結ばせてくださるか、楽しみです」
▽LIFE SEED=うるま市江洲355番芝ビル1F─B、Tel098・989・7556。